街や地域も日々育っていると私は思う。
毎日何気なく眺めるその風景も目を凝らすと、日々変化しているのだ。
ぼやっと生きているとその「機微」に気が付けないものだ。
ある日、よく利用する駐車場の隣が更地になっていた。
更地になる前に工事をしていただろうし、それなりの時間を掛けて更地になったのであろう。
しかし、私は何もなくなるまでそれに気が付けなかったのである。
ほぼ毎日通る駅前の建物もいつの間にか、違う建物に変わってしまっていた。
そして、昔にこの場所に何があったのかを全く覚えていないのだ。
ほんの数ヶ月の出来事であるのにも関わらず。
人との関係でも同じだ。
毎日会っている親しい仲の人でも注意深く観察していないとなかなか変化には気付けないものである。
そして誰もがこの小さな変化や表現に気が付いて欲しいものだ。
体調不良の時に「大丈夫?」と言われるだけで少し元気が出たりするものだ。
悲しい時に「どうしたん?」の一言で救われたりする。
こんな経験は誰にもあるのではないだろうか。
今、自分の周りに居てくれる人を大切にしようと思う。
感謝の念と尊敬の念をいつも忘れずに。
あの日の駐車場の隣の更地の様にならないように。
時々は私のことを思い出してもらえる様に。
何にも覚えていられない私ではあるが、女性の髪形の変化や化粧の変化、服装の変化など。
こうした「機微」には敏感で居たいと切に願う。
御機嫌よう。