Fからは、突然の別れとなった母親の死について
後悔していることをたくさん聞きました。
それはまるで懺悔のようで、
カトリックの告解というのはこういう感じなのかなあと
話を聞きながらふと思ったりしました。
いろいろと立ち入った話を聞いていくうち、
僕からもぽつりぽつりと、
いままで誰にもしてこなかった話をするようになりました。
子どもがほしいと思っていること
妻が不妊治療をしていること
それがうまくいっていないこと
ずっと心に封じ込めていたことを、なぜ話したのか。なぜ話せたのか。
僕はきっと心のどこかで、
この話ができる相手を求めていたのだと思います。
Fから、普通なら他人には言わないような
極めてプライベートな話を聞く機会を持ったことによって、
僕は堰を切ったように心情を吐露しました。
これは自分でも驚きでした。
でもちょっと妊娠・出産は難しそうなんだ、と話したとき、
Fから思いがけないことを言われたのです。