AAチームの中の人は障害者である。
症状名は「自閉症スペクトラム障害(ASD)」。
…とまあ、この導入から入るのはつまり、今回もASD苦労話である。
診断を受けたのは高校生時代の頃。
だけど、当時は精神障害でも手帳を取れることを知らず、
2年制大学を経て、普通求人で就職をした。
…で、「普通の人」との差を実感したのはそうして大人になったあとである。
「仕事ぐらい自分で探すものだ」と言われ、
気を利かそうとすれば「頼まれてもいないことをするな」
周囲との差に悩んでいれば「病気に逃げている」
それでも生活のためと我慢し続けてたら「いつになったらできるようになるんだ」
まあ、うちにも非があったかもしれない。
とは言え、数ある叱責に耐えきれなくなった結果、
二次障害として「適応障害」がついた。
簡単に言うと、会社の席に着くだけで息苦しくなるという症状に。
まあ一見すればブラックだのパワハラだのかもしれない。
…が、俺は「普通求人」で入ったのがそもそもの間違いだったんだろうなぁって。
身の程を知らなかったのは自分だったから。
そうして手帳を取ったのも、精神科への定期通院を始めたのも前職を辞めてからである。
医者やハローワークの人たちから「君は悪くない、ただ仕事が合わなかっただけ」
そう言ってもらえたのを今でも覚えている。
こんな経験をしたからこそ、自分以外に障害を持ってる人がいたとしても
決してその障害をダシに何かを言う、ということは避けている。
当然「病気に逃げている」なんて禁句中の禁句と言ってもいい。
「己の欲せざる所は人に施す勿れ」と言うのもあり、これは他人に優しくする糧にもなる。
…一方で、この経験は転職活動に対する「枷」にもなっている。
現在は「障害者就労継続支援A型」で、パートとして働いているが、
いざ一般企業へ…と考えると、
前職の辛い経験と、その後1年間路頭に迷った時期がフラッシュバックされる。
それだけならいいが、それをトリガーに動悸、吐き気、めまいに襲われる。
「一般就職が怖い。」多分、言葉にするならそういうことだと思う。
実は仕事に限らず、プライベートにおいても
何かあったあとってその場所や物に近づきたくなくなるんだよなぁと。
一度辛く当たられた人とは、話したくないどころか顔(ネットならアイコン)を見るだけで
動悸、吐き気、めまいに襲われてしまうこともある。
(ただし、その後お互いに和解出来れば別である。)
何かをして怒られた場合は、その怒られたことをやれなくなってしまうこともある。
こうして、歳を取れば取るほど、別の意味でできることが減っていくんだなぁって。
経験は、糧にもなる…しかし、枷にもなるのだ。
その枷を、人々は「トラウマ」あるいは「心的外傷」というらしい。
全然ひとことじゃない長さでした。(汗
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