アクートには喉声の「尻尾」はつかない🎵

喉声の「尻尾」とはパッサジョ以降をフォルティッシモで歌った際、歌い終わり・・・・・つまり声の離し際に「~ウッ、~オッ」と残る喉の力みです。

要するに喉で支えているから声の話し際に「影」の如くついてまわるのです。

この手の喉声アッポジオによるパッサジョは絶対にそうなります。

私も嘗て「喉声王子」だったころはそうでした。

この喉声の「尻尾」・・・・非常に厄介ですよ。歌い終わっても絶対に「間」が残らない。自分で歌っていて非常に不快です。歌終わりに「間」が残るどころか、嘘っぱちな空虚さしか残らない・・・・・

何処に盲点があるからそうなるのか・・・・?! これが私の命題でした。

勿論、声で歌っていたからなのですがどうしたら喉から声が外れるのか・・・・?! まだ当時の私には分かりませんでした。

胸声~胸声域の上のポジション~アクートの存在が具体的になって初めて分かりました。三十代半ばでした・・・・・イタリアのマエストロの指導の中で悟った事です。









上記の動画はバリトンのアクートのお手本のようなものです。喉声の尻尾は微塵もありませんよね・・・・

彼らの歌唱の大半が胸声域の上のポジションで歌っています。しかし、喉声信仰の方には地声の延長にしか聴こえないのです。



バリトンのアリアも・・・・胸声域の上のポジションで歌うのです♪
そこで初めてアクートへのオートマチックが可能になるのです