彼岸に配る草餅の付け合わせに、
昨日から祖母があんこを煮ている。
でかい大鍋で、小豆を煮て柔らかくし、、
それをすりばちで摺って濾したものに、
水と砂糖を入れて、グツグツと何時間も煮詰めるのだ。
何時間も経過して、鍋の中の水分がなくなってくると、
鍋から独特の音がしてくる。
ブシュッ、 ブシュッ、 ゴトッ、ゴトッ、
シュー、シュー
あんこのなかの水分が沸騰し、
熱せられて、
空気の行き場がなくなり、
さながら火山の噴火のように、
あんこの中から噴き出すのだ。
熱風が空気穴から抜け出るみたいな
音がして、蒸気がバーッと上がる。
こんな時に鍋の近くにいると、
粘り気のあるあんこが、ブシュッと吹きあがるので、
噴き出したあんこが皮膚にくっついてやけどしてしまう。
だから長袖で、完全防備でやる。
あんこが噴き出してる中を、
時々焦げ付かないように木べらでかき混ぜる。
まるであんこが噴火してるみたいだ。
作業しながら、
誰ともなしに、あんこが噴火してるね~
なんて言っていたよ。