世界に通用する日本人の作り方 -44ページ目
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イチローを見習いたい



先週、友人とメジャーリーグを見に行きました。オークランドの球場で、アスレチックス対マリナーズのゲームです。もちろんイチローの応援に行ったのです。席はライト側の内野席で前から3列目だったので、間近でイチローを見ることができました。

イチローを見た感想を言うと、「オレって、カッコイイぜ!」というオーラをかもし出していました。ベンチからライトの守備につくまで走る様、プレーの前のキャッチボール、相手チームがスリーアウトとなり守備からベンチへ走る姿、「みんな、オレをみてるか?」という感じです。ちなみに実際にプレーが始まると、オーラが薄くなった気がします(ゲームに集中して、オーラを出す余裕が無いのでしょうか)。私も正直に言って、イチローかっこいいなぁと思いました。もしかしたら日本なら嫌味に見えるかもしれませんが、アメリカではこうでないとやっていけないだろうと思います。自分に酔う、アメリカで自信を持ってやっていくにはこの気持ちが必要なのかもしれません。


世界に通用する日本人の作り方-オレって、カッコイイぜ!
キャッチボールするイチロー 「オレって、カッコイイぜ!」


実績がないと自信が持てないという考え方もあると思います(少なくとも日本人のあいだでは)。アメリカでは自信のないところを見せると相手にされなくなるので、そんなところは見せられません。私は調子が悪いとき(何となく自信がないとき)は、できるだけ人と話さないようにするか、仲の良い人と話すことで調子を取り戻そうとします。調子の良いときは、できるだけ自分から声をかけて行きます。

私はまだ実績がありませんので、自信を持つべきでない部類に入ります。でも、将来実績を上げたいという考えでイチローを見習って「オレって、イカしてるぜ!」でいこうと思います。

悲観的な国民、日本人

アメリカに来て初めて思ったことは、こちらの人はみんな楽観的でポジティブだということです。一方、日本人は本当に悲観的でネガティブです。

例えば、アメリカ人は仕事を70%やればPerfect!と考えます。
一方、日本人は90%できても、不安を感じます。

よく考えればいつも100%達成できるはずはなく、そのために優秀な人もどんどん自信を失うという悪循環に陥りかねません。

普段の会話からして、両者を比較するとこんな感じです。

米国:"How are you?" "Good!"
日本:「最近調子どう?」「相変わらず忙しいねえ」

(励ますとき)
米国:"Good luck!"
日本:「頑張って!」

(仕事が終わって)
米国:"Have a good night!"
日本:「お疲れさま~」

(金曜日の5時)
米国:"Have a nice weekend!"
日本:「明日も仕事?」

(金曜日の朝)
米国:"Happy Friday!"または "Have a nice weekend!" (もう休みかよ)
日本:「やっと金曜日か」または「もう金曜日」

(木曜日の朝)
米国:"One more day!"(早くHappy Fridayが来ないかな)
日本:(特にカウントダウンは始まっていない)

(書類にサインしただけで)
米国:"Perfect!" (簡単に使いすぎ)
日本:「はい、どうも」

日本人はベースが悲観的なので、少し間違いや失敗しただけで自信を失う可能性があります。普段使う言葉を米国流に変えましょうか。

「調子いいよ」「絶好調!」
「幸運を祈ってるよ!」
「素敵な夜を過ごしてね」(どんな夜?)
「良い週末を」
「花金だね」(もう死語か)
「明日は花金だね」(かつて花木という言葉もあった…)
「おお!完璧じゃーん!」「やるじゃん!」(印鑑押しただけなのに…)


世界で存在感のある日本をめざそう!

昨年4月に渡米して1年が経ちました。カリフォルニア大学サンフランシスコ校で癌の研究をしています。 日本では内科医をしながら研究をしていました。

この1年を振り返ると、研究レベルでは大きな結果を出せていませんが、多くの新しい経験をさせてもらいました。私は日本人であることに誇りを持っていますが、自分も含めて日本人は世界のレベルで見るとあまり評価されていないと気づきます。世界のレベルというのは、アメリカ、ヨーロッパなどの先進国だけでなく、いわゆる新興国、発展途上国から見ても日本人は相手にされていません。正直言って、このままでは日本はまずいという危機感があります。

まず、日本人の悪いところを挙げてみます。

英語が聞こえない、話せない
ディスカッションが苦手
自分の意見がない
自信がない、失敗を恐れる、はずかしがり
大人しい、パワーがない
ハングリー精神の欠如
地位に弱い
文句を言わない
……

挙げれば切りがありません。私も他人事ではなく、自分を変えていかなければなりません。でも30歳過ぎると、簡単ではありません。ちなみに世界の人々は全て反対です。ただし、これはサンフランシスコという特殊な地域性からもきているでしょう。

サンフランシスコは非常に国際的な都市です。アメリカンドリームを求めて世界各国から人々が集まっています(ここに来るまで知りませんでした)。もちろん世界の精鋭達(?)と戦わないといけないのですから、ハードなのかもしれません(ニューヨークほどではないかもしれませんが)。

では逆に、日本人の良いところを挙げてみます。

真面目、勤勉
器用、細かい
改善が得意
チームプレーが得意
従順(良いところ?)
相手の気持ちが読める(言葉はわからなくても)
……

取り敢えず思いつくことを挙げてみました。特に上の2つは、世界でも日本人しか持っていない特殊な能力です。
日本人が長所を認識し短所を変えていけば、世界で活躍できるはずです。

私は世界で活躍したいという野望から研究の道に入り、アメリカまで来ることができました。しかし、世界のトップが集まるアメリカでの研究生活というのは想像を絶する、今まで経験したこともないような厳しいものでした。精神的に何回も折れそうになったことがあります。2年目に入り、少し明るい兆しが出てきました。少し余裕が出てきましたので、このブログを通して発信する決意をしました。

私は日本が世界で存在感のある国になってほしいと願っています。なかなか評価してもらえない自分と日本をくやしく思います。これを変えるために自分が実行していることを教えますし、様々な提案もしたいと思います。また、皆様の暖かいご意見も頂戴したいと思います。

さあ、世界に通用する日本人を作りましょう!






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