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皆さんの会社では、社員を貴重な財産にする為にどのような取組みをされていますか?

大きな会社であれば、専門の部署があり、入社前から定年直前まで、世代別・階層別・職種に関すること・キャリアデザインやプランに関することなどが丁寧に組み込まれているでしょう。一方、規模がそれほど大きくない会社の場合は、そこまで出来ない、或いは全く出来ないという意見も耳にします。

ところが意外なことに、大きな会社での研修の教材に、比較的小さな会社を事例として取り上げて、その姿を目指すことが多いということを皆さんはご存知でしょうか?

「未来工業」「伊那食品工業」という会社をご存知ですか?

大手企業がよく研修の教材として採用している会社です。いずれも、岐阜安八郡と長野県伊那市という地域に本社を有する決して大きくない会社です。

未来工業は、「社員のやる木を育てる」ことを経営の柱にして、残業原則禁止・定年70歳で65歳平均給与が700万円・業務改善のアイデア提出に500円の報奨・社内倶楽部が70以上存在して活発は活動。倶楽部には数名の倶楽部にも会社が一律1万円補助。などが挙げられます。

伊那食品工業は、「いい会社をつくりましょう」を社是として、成長よりも従業員の幸せと企業の永続を優先して追及することを打ち出しています。具体的には、終身雇用と年功序列賃金制・協力会社や地域との共存共栄的な考えを有して、48期連続増収増益を打ち立てています。

いずれの会社も、社員の「安心と安定」を宣言しています。

宣言した社員は、この実行の為に自ら考え行動していく。これが両社の通ずるところです。

更に両社の素晴らしいところは、行動を讃える仕組みを用意していることです。

決して、動かす(尻を叩く)為の仕組みでもなく、結果だけに対する仕組みではなく、動いたことを讃える仕組みです。社員はやらされ感を感じることなく、自発的に行動することが、社員の一人ひとり全員に共有価値として、定着しています。

未来工業の経営者の名言の一部に次のようなものがあります。

・鞭が無くとも社員は働く。それを知らないのは無知。

・先ず、社員を感動させ、次にお客様に感動していただく。そして儲かっていない会社の反対をやる。こうした姿勢が未来を切り拓くのだと思う。

日々、さまざまな企業に訪問させて頂く中で、社員の人財化に際して、「社員に与える」という発想を抱かれている方にお会いします。

皆さんは「お腹がいっぱい」の時に「与えられたもの」を食べますか?

この2つの会社は、「お腹を空かせる」術として、「安心・安定」を具体的なことばで発信し、真摯に受け止める行動を褒め称えています。それにかかるお金は500円や1万円など個別にはごく僅かな金額ですが、社員の大きな原動力となり結果として高い業績を継続して打ち出しています。

テクニックを追い求めていた者に対して、「人を財にすることは決して手練手管ではないんだよ」と突きつけられた瞬間でした。

皆さんはどのように感じられましたか?