いきなりだけど、
『植物はそこまで知っている』
って、なかなかのタイトル。
上手だな~。
実は、これ、2ヶ月くらい前から
気になっていた本のタイトル。
日経の日曜版読書面に紹介されてたのだけど、
日経にしては珍しい「植物」分野だったし、
書評も良かったから読もうと思ってたのだけど、
そのときは、コンテナガーデニングマスター試験の勉強直後で、
頭がすでにパンク状態。
もう植物生理学的な内容はもうげんなり・・・の状態だった。
だけど、この週末、やっと読んだ。
一気に読んでしまったけど、
なかなか、おもしろかった。
正直、眠くなるページがなかったわけじゃないけど、
興味深く吸い込まれるように読んでしまったページのほうが格段に多かった。
まずその一つがここ。
「過度にさわられると成長を止めてしまうのは、植物が感じているから」の下り。
~、西洋あさがおのツルの誘引がうまくいかなくて、
無理矢理何回もいじったとき、先端だけが枯れちゃったのは、
そうか~、ストレスだったのね・・・、ごめんなさい。
といった気づきもたくさん。
また、
「毛虫の攻撃をうけた植物は警告ともいえるフェロモン信号を空気を通して送る。植物は匂いをかぐのだ」
の一節や、
「親が受けたストレスを記憶し、子はそれに対応できる力をつける。植物は覚えているのだ」
には、
感情のない植物がたんたんと、伝えたり、生命をつないだりしてることに、
改めて愛おしく感じてしまった。
著者は、遺伝学の専門家で、植物に造詣の深い学者さんだけど、
この手の本にありがちな難解文章じゃなく、かなり読みやすい。
各章とも、人と植物をうまく対比させ、
イメージしやすくさせてから、本題に入っているのもいい。
学術データなどのエビデンスもきちんと入ってるので信憑性もある。
植物ホルモンのことなど、表面的なことしか知らなかったけど、
「そうだったんだ~」、「なるほどそーゆーことだったのね」と
理解を深めるのにも役立った。
ガーデニング好きの叔母にもぜひ読んでほしいし、
コンテナガーデニングマスターの試験勉強を、
ひーひー言いながら一緒に頑張ったSさんにもおすすめしたい。
(テキストよりストンと入ってくる・・・)
さらには、この春から家庭菜園も始められた、
仕事で親しくさせていただいてる、
免疫学者のA先生にも、読んでいただきたい。
装丁もステキだし、つまりは植物好きのみなさんにお知らせしたい一冊デス。
遊びにきていただき、ありがとうございます
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