待ち合わせ場所に来た君は、
ちょっとタイプじゃなかった。

駅前のコーヒーショップで、

終わった恋と君を比べて、

忘れたはずの執着心が、ドロドロと

目の前の未来図を溶かしていく。


気まずさに目を逸らした窓越しに、

ふと、野良猫が通ったから、
「猫は好きだけど、アレルギーなの」
と、意味もなく自分語りしたら、

「あ、おれも」とか言うんだもん。
急に運命の歯車がカチンと噛み合う音がした。

恋なんて、薄紅色の勘違い。


運命ならば

私達はまたどこかで愛し合うのだろう

前世では添い遂げたのだろうか
来世ではどうだろう
恋人だろうか
親友だろうか
家族だろうか

今は離すしかなかったこの手を
またどこかで繋ぎたい

一度あなたを忘れるけれど
また出会おう、純白の未来で









あの日、少し諦めながら
期待するな、期待するなと
自分をなだめながら
目を落としたその先に
あなたが来てくれたサインを見た

うれしくて、少し不安で
力が抜けてしばらく動けなくて
とめどなく涙があふれて
ガッツポーズをキメた

何度も何度も失望させられて
今やっと、やっと…

たくさんの想いとともに
ぎゅっと握りしめる
なでしこ色の二本ラインの妊娠検査薬