2年前の夏は沢に向かうことが多く、涼を求めよく山奥を歩いていました。私は沢歩きでリミッターが外れる瞬間が好きで、四肢と五感をフル稼働させ目の前のことにだけ集中して慎重に歩いていく…全てを忘れることができる瞬間、私にとっては本当の意味で、何も考えない瞬間(瞑想)というのを体感できたので訪れる沢を歩くたびにいつもワクワクしていました。
沢も歩きなれてくると、人それぞれ好きな歩き方ができてきます。ひたすらに滝を目指す人、岩場を歩きながら上を目指す人、魚を釣りながら歩きたい人、滝を眺めるだけでいい人、足首程度の滑床歩きや水浴びができればいい人…それぞれのスタイルがあるのです。
私は、沢から入って詰め大河の一滴(沢のはじまり)を見て山頂を目指し陸路で下山するのが好きでした。
ルートはなくて、ただただ水の流れに沿って遡上していくだけ。だんだんと細くなる沢筋に少し寂しくなりながら、詰めた先の腐葉土の隙間からじわじわと滲み出る水を見つけて、沢の流れと共にあったそれまでの道のりを振り返る。
たくたくと落ちるしずくを指で受け止め、愛おしく優しい気持ちになり癒される瞬間でした。
気力、装備、スキル、知識、体力が必要な沢歩きはもうムリなのはわかっているけれど、願わくば、また沢を歩きたいと思いました。
