奄美大島や沖縄では、「ユタ」文化が根付いている。
6年前、初めて奄美に訪れた時、ご飯やさんで
「この島で有名な神社とかってどこですか?」
と店のおばちゃんに聞いた。
「ここいらは、神社というよりはユタ神様文化だから。みんな、何かあったら集落のユタ神さんとこに行くの」
と教えてくれた。
「ユタ?奄美にもユタがいるんや」
と心にひっかかり、その年の帰りの空港で、現役ユタさんが書いた本を手にした。
『ユタ』とはシャーマンの一種で、
霊的な能力を持ち、家内安全、合格祈願、商売繁盛などの祈祷や、
人々の悩み事の相談を受けたりする身近な存在だと書かれていた。
そしてユタになるには相当の覚悟と修行が必要なことがわかった。
それから毎年奄美に訪れているものの
色々な理由でユタ神さんに会うには至らなかった。
それが今年、思いもよらないご縁にご縁が繋がって、ユタ神さまに会うことができた。
リトリート参加者の希望で、ユタ神様に会いたいとリクエストがはいった。
奄美にユタ神様が複数いることは知っていたが、
ネット上に連絡先が掲載されている人は、1人しかいない。
(奄美で一番有名なユタさんらしい)
まずは、その方に電話をしてみるも
体調を悪くされていてこの夏は休んでいると断られてしまった。
ユタ神様の高齢化はすすんでいて、継承者も少ないため、この文化が先細っていることは間違いない。
あとは現地で情報を集めるしかないのだが
みな、その有名なユタ神様の情報しかなく、なす手がなかった。
リトリート参加のAさんをお迎えし、
休憩した先のカフェで「ご自由にお読みください」とあった『奄美手帳』という本がたまたま目に入った。
手に取ると、そこにユタ神さまの写真が載っていた。
「ユタ神さまってこんな感じやねんて~」と彼女に見せた。
特に連絡先は載っていなかったので
これから出会う人に聞き込みをして、運がよかったら最終日までに会えたらいいね~と本を閉じた。
そのカフェの店員さんに聞いても、有力な情報は得られなかった。
電話帳で検索しても、的外れだったし、
タクシーの運転手さんに連れてってもらうと良いよと言われたけど、
ユタ神様の予約がとれないのではどうしようもない。
気を改め、次なる目的地のハーブ畑へ向かった。
ここには親愛なるオーナーのトモコさんがいる。
大阪から移住し、古民家を改装してハーブと会話しながら自然と共に生きている私の憧れの人である。

先週に家族でも訪れた。
毎年お世話になっていて、子どもたちが薬草に興味を持つきっかけにもなってくれている。
毎年、子どもたちの成長にも目を配ってくれていて、ここに来ると、
夏が来た!と思う場所の一つになっている。
畑で摘んだハーブで軟膏をつくりながら、ユタ神様のことを聞いてみた。
すると、お客さんがこの間、見てもらったらしく、
連絡先を聞けるかもしれない。
と一抹の望みが見えてきた。
そしてトモコさんのお客さんから送られてきたラインアカウント
名前が、
さっき見た本に載っていたユタ神様だった![]()
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しかも、宿泊予定のホテルから5分の場所。
スケジュール的に、ピンポイントでリトリート最終日の午前中しか訪問できない。
そんな中、急にも関わらず予約ができた。
ちょうど送り盆で忙しい最中、私たちを受け入れて下さった。
複数いらっしゃるユタ神様の中で、これは運命的なご縁だと感じた。
もう、ドキドキとワクワクが止まらない。
ユタ神様に見て頂くには、独特の準備がいる。
お供えの2合瓶のお酒、お清めの塩500g、『御神前』と書いた封筒に5千円
これがユタセット。
島料理屋さんで、隣り合わせたおばさまに、売っている場所を聞いて、備えた。
準備は万端。いざ、ユタ神様のお宅へ!
レンタカーで近くまで行くと
全身白色で装束を着たおば様が手招きをしてくれた。
わかりきってたことだけれど、普通の人間でほっとした。
大きな神棚の前に通され、正座をする。
事前に名前と生年月日は伝えてある。
けれど、それ以外は何も伝えていない。
私は、能力のことについては黙っていよう、と思っていた。
ユタ神さまの自己紹介が終わり、
「じゃぁ、始めましょう」
クルリと神棚に向き直り、
2礼2拍手1礼を全員でしてから、うんうん唸るように祈祷して下さった。
神様や、ご先祖様に対しての祝詞のような文言だった。
結構な迫力に圧倒されながら、ユタ神様の後姿をぼぉっと眺めていた。
ある瞬間を境に、
神棚の右側と左側と、それぞれ別の高次元に繋がったのが分かった。
向かって左側はご先祖様に繋がっていて、右側は神さまに繋がっている。
ユタさんの「聞かせ給え~」の文言の時に、
神様が
「うんうん」と返事をされていた。
しばしの沈黙。
この時、神様からのイメージや言葉を降ろしている様子だ。
そして、Aさんの体の悪い所と、
私には、サロンの駐車場のイメージを見せてくれたらしい。
で、ユタ神さんが私の目をじっと見つめ、こう言った。
「あなたの目の中には神様が居るよ。全てわかってるでしょ?」
むむ。やはりわかる人には、隠せない。
本物の前では、黙ってるわけにもいかず、
「はい。」
と答えた。
(つづく)

