週末、少し早めに家を出て桜木町まで行ってみた。
理由は特にない。散歩の延長のような気分で、街の雰囲気を感じたくなっただけだ。けれど、駅を出た瞬間、街はすっかりクリスマスの装いになっていた。
イルミネーションが光るみなとみらいの夜景は、普段の静かな住宅街とはまったく違う。
光の数が多すぎて、どこを見ても目が追いつかない。歩いている人たちも、楽しそうに写真を撮ったり、カップルで手をつないでいたりする。自分は一人だが、なんとなくその賑やかさを眺めているだけで、少し心が温かくなる。
途中でベンチに座り、遠くの観覧車を見た。
ゆっくり回る光の輪の中で、カラフルに点滅するイルミネーション。見ているだけで、不思議と気持ちが落ち着く。普段は目の前の仕事や日常に追われているが、こうして街の光に浸る時間は、年に一度くらいあってもいいと思う。
駅前のカフェに入り、コーヒーを一杯。
店内もクリスマス仕様で、少し甘い香りが漂っていた。人の話し声や笑い声を聞きながら、自分はただ静かにカップを手にしている。普段の生活では味わえない、ほんの少し特別な時間だった。
帰りの電車で窓の外を見ると、夜の街の灯りが流れていく。
青葉区の静かな住宅街に戻る頃には、クリスマスの華やかさは消えてしまうけれど、今日の光景はしっかりと記憶に残った。
クリスマスの賑やかさに混ざることはないけれど、眺めるだけでも十分に楽しい。
一人でも、こうして街の季節の変化を感じられることが、案外、悪くないのかもしれない。