12月19日。恒星間天体 3I/ATLAS が地球に最接近します。


この一週間は、観測条件・観測網ともに過去に例がない規模で、「恒星間天体を“生データ”として扱える初めての機会」になる可能性があります。

 

注目されているのは、ハーバード大学の アビ・ローブ博士 が最接近を前に答えたQ&Aです。博士は、3I/ATLASが単なる彗星の延長では説明しにくい“異常”を複数挙げ、**「技術的起源(人工物)の可能性も、科学として排除すべきではない」**という立場を明確にしています。

 

今回のQ&Aで核となる論点は、次の3つです。

1)「見た目が彗星」でも自然とは限らない

彗星も宇宙船も、ガスや塵の放出(あるいは推進)によって“非重力加速”が起き得ます。
つまり、外見だけでは決められず、決め手は**挙動(軌道・ジェット・加速の性質)**だと博士は強調します。

2)博士が挙げる“9つの異常”の中身

ローブ博士は、3I/ATLASの異常として、たとえば以下を列挙しています。

  • 黄道面に近い逆行軌道など、統計的に珍しい条件

  • ハッブルでも議論になった“アンチテイル”など、一般的な彗星像と合わない点

  • 惑星への接近が不自然に“調整されているように見える”という指摘

  • 化学組成(ニッケル比)やジェットの指向性など、自然モデルとズレる可能性

※もちろん、これらは「人工物と断定する」話ではなく、**“自然と断定する前に検討すべきズレ”**として提示されています。

3)最接近(12/19)で何が分かり得るのか

博士が注目するのは、HubbleやJWSTなどのスペクトル解析で得られるジェット速度や物理特性です。
ここで自然起源かどうかの判断材料が増える可能性があります。


 

本件は、煽りではなく「科学が未知にどう向き合うか」という論点も含みます。
 

ローブ博士のQ&Aを一次情報ベースで整理し、“9つの異常”を何が意味するのかまでまとめた解説は、以下の記事で詳しく整理しています(※最新画像あり)。

 

▶︎ 3I/ATLAS 最接近前Q&A完全版(本編)
 

 

 

ハッブル宇宙望遠鏡が、恒星間天体 3I/ATLAS(3Iアトラス)の「常識外れの姿」を再び捉えました。


2025年11月30日に公開された最新画像には、通常の彗星とは逆に、太陽方向へ6万km以上も伸びる“アンチテイル” が明瞭に写っています。

 

3I/ATLAS

キャプション:2025年11月30日、ハッブル宇宙望遠鏡(WFC3)が撮影した、恒星間天体3I/ATLASの近日点通過後の画像。

撮影時、3I/ATLASは地球から約2億8,600万キロ離れており、背景の恒星は相対運動により光の筋として写っています。

涙滴型の明るいコマと、太陽方向へ細長く伸びるアンチテイルが確認されます。

(画像提供:NASA, ESA, STScI, D. Jewitt(UCLA), M.-T. Hui(上海天文台)/画像処理:J. DePasquale(STScI))

 

注目すべき点は、この構造が一時的な現象ではないことです。
3I/ATLASは、太陽へ接近していた7月の観測でも同じ方向に伸びる構造を示しており、近日点の前後で向きが変わらないという極めて異例の挙動を示しています。

 

さらに、画像解析によって 太陽方向へ噴き出す2本のジェット の存在も確認されました。
 

太陽系彗星では、ジェットやテイルの向きは太陽風や加熱条件によって変化するのが一般的ですが、3I/ATLASではその「一貫性」自体が大きな謎となっています。

 

世界各地のアマチュア天文家による広視野観測でも、同様の太陽側構造が独立して確認されており、今回の現象が偶然や処理上の錯覚ではないことを裏付けています。

 

こうした観測結果について、天文学者アヴィ・ローブ博士は、非揮発性のマクロ粒子群が太陽方向へ約6万kmシフトするというモデルを提案しています。
 

ハッブル画像で観測された構造のスケールと方向が、このモデルと一致している点は、今後の研究にとって重要な手がかりとなります。

 

本件については、ハッブル画像の詳細、7月と11月の比較、ジェット解析、理論モデルとの関係まで含めて、以下の記事でより詳しく整理しています。

 

▶︎ 3I/ATLASの最新観測と科学的示唆をまとめた解説記事
 

 


編集部より

恒星間天体3I/ATLASは、従来の彗星物理モデルでは説明しきれない特徴を、複数の観測で一貫して示し続けています。
今後予定されている JUICE探査機の観測データ(2026年予定) は、その正体を理解する上で重要な鍵になるでしょう。

 

太陽の背後から姿を現した恒星間天体 3I/ATLAS。

その最新画像には、自然物とも人工物ともつかない複雑なジェット構造が映し出され、世界中の科学者と宇宙ファンの視線を一気に引き寄せています。

 

ハーバード大学のアヴィ・ローブ博士は、新たなQ&Aでこの天体が抱える「7つの核心的問題」を解き明かしながら、科学が本来持つべき“自由”と“想像力”について語りました。

 

2025年11月11日に撮影された、3I/ATLASの複雑なジェット構造の新しい画像。

 

恒星間天体 3I/ATLAS(アトラス)が太陽の背後から再出現し、その姿が改めて世界の注目を集めています。

 

ハーバード大学のアヴィ・ローブ博士は、ジャーナリスト Ivan Petričević 氏からの7つの質問に答える形で、3I/ATLASの最新観測から科学界の保守性まで、多岐にわたるテーマを語りました。

 

本記事では、博士の回答を整理し、いま起きている「科学的転換点」をわかりやすくお伝えします。

 

つづきはこちら。

2025年11月20日 4時15分(UTC)に撮影された、100秒露光×20枚をスタックした 3I/ATLAS の画像。

(Credit: M. Jäger, G. Rhemann, and E. Prosperi))

 

 

2025年11月20日、3I/ATLAS の研究史に新たな転機となる画像が公開されました。撮影したのは、世界的に著名な彗星観測家である M. Jäger 氏、G. Rhemann 氏、E. Prosperi 氏

驚くべきことに、この画像は 3I/ATLAS から“横方向に伸びる2本の細い線状構造”を捉えていたのです。

 

この構造は、太陽方向に伸びる尾(テイル)と、太陽側に逆らって伸びるアンチテイルと組み合わさり、“巨大な X 字型パターン” を形成していました。

自然彗星モデルでは説明が難しい現象であり、3I/ATLAS が副次天体(サブ・コンポーネント)を放出した可能性が浮上しています。

 

本記事では、この最新画像が示す意味を、一次情報(Avi Loeb 博士の最新分析)に基づいて解説します。

 

 

続きはこちら。