日本における貨物輸送は決して大きくないのですがトンベースで見ると、わずか0.9%となっており、93%ほどを自動車輸送が占めています。実際には、集荷等のベースもここに含まれていますから一概にいえないと思うので、併せて、トンキロベースで見てみますと、鉄道は3.9%、自動車は64%になります。それでも、かっては陸上輸送の90%以上を占めていた鉄道輸送がわずか4%のシェアしか無いというのは寂しい限りです。個人的には、昭和30年代後半から鉄道輸送の衰退は言われていたことなので、この時期に大胆な輸送方式の変更ができた時期だったのですが、組織が大きいだけに、操車場を停止できなかったという側面もありますし、当時は国鉄と運輸省の間でお互いの縄張り争いみたいなところがあって、お互いに国会議員を抱き込むと言った工作をしていたフシもあり、実はJRの歴史というのは、「組合が悪い」とか「国鉄幹部が悪い」みたいな単純な図式ではないんですよね。私も、趣味の延長から軽いつもりで年表づくりから始めた「国鉄があった時代」というサイトでしたが、国鉄のことを調べていけば行くほど単純な理由だけで説明できないわけです。貨物輸送一つとっても、単純ではないんですよね。元々、国鉄改革当時は国鉄貨物終焉論が一般的でした。国鉄貨物はいずれ終焉して、自動車輸送がメインを占めるだから、貨物は基本的に線路を借りる形にして固定資産経費を極力圧縮する、いわゆる固定経費をできるだけ少なくという考えがおこりました。当然、そういった制約がありましたので借家の賃借人よろしく何かにつけて旅客会社優先となってしまいました。昭和59年当時の国鉄改革が検討されていた時期には国鉄貨物輸送安楽死とも言える、国鉄貨物終焉論が強かったなかで、今でもトンキロベースで4%のシェアを確保していることはある意味、意地を見せてくれているかなと思いつつ、実際にはかなり多くの2種免許が消えていることを考えるともう少し鉄道を利用する体制を国策として行ってほしいなという気がします。少なくとも、福島の事故が起こるまではエコエコといって、二酸化炭素の発生を抑えることに躍起になっていた団体さんは最近はみかけませんね。苦笑火力発電所のフル稼働というのは当然のことながらCO2の排出量も負やhしているわけですし、それなら少しでもハイブリッド化が進まないトラック輸送をコンテナ輸送に切り替えるだけでかなりCO2減らせると思うんですけどね。笑というか、実はこれは別の機会にまとめようと思っているのですが、トラック運転手の高齢化と行ったことも考えれば今後更にクローズアップすべき問題になってきます。その時になって慌てても始まりませんから、現状ではまず最初に、最も輸送量の多い、東海道区間のトラック輸送を10%減らせるための施策を施すことから始める必要があるのではないかと思います。そうしたシフトが進めば、カートレインとか寝台列車自体の復活に関しても視野にいれることが出来ると思っています。JR貨物は、もっと評価されるべきだと思っています。現状では、あまりにも裏方に徹しすぎていてとても損な役回りをしているように思えてなりません。鉄道貨物輸送が今後更に輝くことを祈念して最後の回とさせていただきます。明日は、番外編として国防と貨物輸送という視点で語ってみたいと思います。
鉄道ジャーナリスト加藤好啓(blackcat)blog
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