・単元構成を行う時には、前半で知識の獲得、後半で知識の活用と発揮という

 基本形が1つ考えられる。

 ただし前半部分と後半部分がバラバラになることがないように、単元を突き抜けるテーマ

 を設定しておくことが大事である。

「課題の設定」→「情報収集」→「整理・分析」→「まとめ・表現」のスパイラルを繰り返すよう 

 な単元構成の基本形も1つ考えられる。

 地域社会や様々な人と関わり合い、多様な価値観と触れ合っていけるような

 スパイラルを巻き起こすことで、より‘深い学び‘になる。

・単元構成を‘深い学び‘になるように構成することで、子供たちの実態に合わせて考えた学習活動の設定や学習の場の構成がより活きてくる。単元構成をまずしっかり組むことが大切

 

ビックリマーク子供に期待する学びの姿をクリアーかつ質の高いものとしてイメージし、授業の地図を描

  けるかどうか、そして授業中に具現化できるかどうかが教師力につながる。

<‘深い学び‘のある授業にするためのチェックポイント>

・単元構成が子供にとって意味のある一連の問題解決のまとまりになっているか?

子供にとって取り組んでみたくなる、解決したくなる学習課題になっているか?

・習得(分かる/できる)・活用(使える)・探究(物事の本質を見極めようとする)の

 バランスを意識した単元構想になっているか?

・教材の本質的な価値を見極めているか?

 (宣言的な知識、手続き的な知識、概念的知識、中核(基盤)となる知識)

※宣言的な知識…言葉で説明できる知識 

  ex)かけ算はかける数とかけられる数を反対にしても答えは同じ

※手続き的な知識…行為に関する知識

  ex)自転車の乗り方、キーボードの打ち方

※概念的知識…物事を抽象的に一般化した知識

・直接的な指導(発問や板書)と間接的な指導(学習環境や学習形態)を意識して使い分けて

 いるか?

 

ビックリマーク『子供の主体性』という目線で授業を構想したり、振り返ったりしていくことが大事になって 

 くるが、だからといって「教師の指導性」を弱めるというのではなく、バランスよく相乗効果 

 を発揮しながら成果を上げていくとよい。

 

 

 

・何となく活発そうに話し合っていればよいのではない。

 話し合っている内容が期待する教科の内容に合っているか、

 質的に高まっているかに注意して学習活動を行うことが大切。

 

・授業を行う時には、その学習の中心的な概念(1番最初に押さえておくべき概念)が何なの

 かを把握しておき、子供に理解できる言葉で明確に押さえておくことで、他の学習場面で 

 も使いこなせるようになる。

 

・‘深い学び‘を行うようにするためには、教材研究が不可欠。ただし、ただ教材研究すればいいのではなく、その教材で獲得される知識は何なのかを書き出し、さらにそれは「この教材でしか学べない知識」か「他の教材でも使われる知識」かを分類することが必要。

そして、子供が理解しやすいような順序に知識を並び替え、授業に組み込んでいく。

ex)マット運動(前転)…①両手を肩幅に開いて着く ②後頭部を着く ③(背中→腰と順に床へ付くように)へそを見ながら回る ④お尻が着いたらかかとを引き付け、上半身を起こして立ち上がる

※赤の部分は、他の回転系の技でも使われるポイント。特に、③は回転力を上げるために大事なポイントになるため、「目をどこに向けるとたくさん回転できるのだろうか」という学習課題も1つ考えられる。

 

「他の教材でも使われる知識」の場合、インプットとアウトプットを適切に繰り返し、習得していくことが必要。短く区切って繰り返したり、行きつ戻りつしたりして効率的に学ぶことができるように工夫していく。脳に与える刺激は変えた方が効率的である。

「たくさん練習する」「とにかく繰り返す」といった古い指導観は転換すべきである。

ex)新出漢字の練習… 空書き→机書き→鉛筆書き→色鉛筆書き を短く繰り返す など

 

常に共感的で肯定的でポジティブな感情が生まれる言葉が連続するような環境でこそ、語 

 り手の子供の発言を誘発し、次々とつながりのある考えを生み出す。

ex)A「僕は前転をする時に、目をずっと遠くに向けたらたくさん回れると思うんだ」

  B「そんなわけないじゃん」

  A「(理由があったのに…もう言うのやめた)」

 

  A「僕は前転をする時に、目をずっと遠くに向けたらたくさん回れると思うんだ」

  B「どうしてそう思うの? ←疑問に思ったら、否定する前にまずは理由を聞く

  A「だって、その方が大きく回れてスピードが出ると思うから」

  B「そうか ←異なる意見or間違った意見でも言葉をキャッチすることの大事さを伝える

   「僕はへそを見た方がぐるんぐるん回れると思うな」

 

・形だけの共感的・肯定的な言葉の反復では、なかなか身に付かないので、「共感的・肯定的

 な言葉を使うっていいな」と心が動くような活動を授業の中で組み込んでいきたい。

 ex)自分の作文を読み返し、直すところといいねと思ったところに線を引く

 ①肯定的な言葉を使う根拠を話す(インプット)→

 「いいねと言ったり言われたりすると、

  脳がまだ見付けていない いいところを探そうとするのだよウインク

 ②肯定的な言葉を使うっていいなと心が動く活動(アウトプット)

 「友達の作文を読んで、いいねポイントに赤線を引きましょう。

  理由も書ける人は赤線の横に書いて、それもいいねポイントに入れましょう」

 ③活動を価値付ける教師の言葉がけ(インプット)

 「AさんはBさんのいいねを3つ見つけたねウインク

 「Cさんは理由も書いている。相手にいいねの気持ちがしっかり伝わって喜ばれるねおねがい

 ④子供たちの活動後の振り返り(アウトプット)

 「友達にいいねを見付けてもらってどうでしたか?」

  …相手のノートに書く、一言メッセージを送り合う等

 

・発問には、開いた問いと閉ざされた問いがある。

 ただし、開いた問いを使えば’深い学び’になるということではない。

 単元構成・学習環境・学習形態・学習活動・学習指導等の5つの局面が、授業で大事だと

  いうことを教師が自覚し、状況が整うように積極的に仕掛けていくことが必要。

 状況が整った時、開かれた問いの効果が倍増する。

 

 ビックリマーク開いた問い(根拠や本質を答えることになりやすい)…なぜ、どのように

   閉ざされた問い(一問一答になりやすい)…何、誰、いつ、どこ

 

 +αとして、開いた問いは、誰か1人の子供に問いかけるのではなく、

 学級全体に「なぜ?」「どのように?」と思わせるように問うことができると、より◎

 

・知識はインプットするだけでは、頭の中に残らないことが多い。アウトプットと両立していくこ

 とで、インプットした知識が子供の生きる力になっていく。

 

・子供の考えを構造化するために、「思考ツール」が役立つことがあるので、目的に応じて有 

 効活用すべきである。

ex)ベン図、ウェビングマップ、マンダラチャート、ピラミッドチャート、ダイヤモンドランキング

  クラゲチャート

・子供が頭の中で知識を構造化していくためには、子供の発言した意見を黒板上で分かりや 

 すく構造化してあげること(何をどのような関係図で書くか考えること)も支援のひとつ。

  ⇒記録するだけの板書から思考を促進するための板書へ!

 

・学習課題や中心発問を作る時には、’複数の知識を活用する場面をつくる’ことを意識する。ex)どのようにして(どうして)とび箱に手をつくと開脚跳びができるのだろう など

 

・バラバラだったはずの知識が様々に結び付いた時、子供たちは学ぶことの本当の意味を体験する。

・新学習指導要領では、「何を学ぶか」+「どのように学ぶか」が大事になってくる。

・一方的に子供に対して知識を教え込む授業や受け身にさせる授業は改善の必要がある。

 ⇒学習者中心の能動的な学びが求められている

 

◎主体的な学び(=子供が前のめりになって真剣に学習する学び)にするためには、「実生活や実社会とつながりのあるクオリティの高い課題設定」「解決に向けて学習を進めていくプロセスやゴールへの見通し」「知識を確認したりつなげたりして成長を自覚する振り返り」を大事にする。

 

◎対話的な学びにするためには、 ①自分の情報量が増える ②相手に説明することで関係のある知識や技能が構造化される ③自分と他者で力を合わせて新しい知を生み出せる  という対話のメリットを意識して、手立てを打つことが大切である。

 

◎深い学びにするためには、各教科の本質を捉えた質の高い授業にすることが重要である。

 

<中学年の子供たちの特徴>

・中学年(9~13歳)が、特にトレーニング効果が生まれる時である。

 ただし、子供の発達段階に合った運動を取り上げることが大切!

・ゲーム中、味方の状況からパスする相手を選択したり、体の動きを観察して、「〇〇したら△△になるのでは?」というように予想を立てたりできる。

・抽象的な表現が分かるようになる。ex)「みんなで助け合いマット」「かっこよくダンス」

・中学年は仲間意識が出てくる時期なので、相手チームに対抗意識を燃やしたり、チーム内での約束事や秘密を好んだりする。そのことを上手に生かして授業を展開したい。

・運動感覚づくりが不足している子供が多い(中学年に限らず)。多様に運動感覚が高まっていくような授業を積み重ねていきたい。

・中学年の体育の授業では、「自分たちでよりよいルールを作って守る」「仲間とともに運動を楽しむ」という経験をたくさんさせていきたい。

 

<中学年の体育のねらい>

・体育の授業では、「運動ができるかできないか」ではなく、「運動ができる人とできない人のちがいを考えたり、考えた内容を自分たちの体で検証したりする」ことを重視していきたい。

・「今まで苦手だと思っていた僕でもできる」「できないと思っていたあの子ができるようになった」というような『学習すればできるようになる』という思いを育てていきたい。

⇒どうして自分or友達ができたのか、その理由が分かる授業が◎

・グループ学習を行う時には、「運動技術」の存在を見付けられる子、「運動技術」を友達に分かりやすく伝えられる子、友達に教えられた「運動技術」によってできるようになったことに感謝を伝えられる子などを育てていきたい。