先生方が、ステージに上がって行かれたので、私はデザートのケーキを取り分け、頂こうと思い隣を見たら主人がおりません。

あれっ?

周りを見渡しましたら、主人は校長先生のテーブルへ行ってすでにお話しておりました。

私も急いで校長先生のテーブルへ行き挨拶をしましたが、校長はチラッと私を見て会釈をされ、すぐに主人と険しい顔で話し出されました。

主人も真剣です。


何か私が入る隙間がなかったので、小声で、「よろしくお願い致します」と言い残し、自分の席に戻りました。


その時に話していた内容が


校長は

「もっと時間をかけて考える時間が必要ですよ。
考える時間が短い。足りない、足りない」

と言っており、

それに対して主人は、

「ずっと時間をかけて考えた事なんです」

と言っておりました。


そして、おそらく主人は早く手続きして欲しいとお願いしたんだと思います。

ですが、校長は


「手続きはすぐに出来ますよ。ですが、まだ考える時間が必要だから」

だそうです。


しばらくして主人が戻って来て、

「黒幕は校長やね…」と。

「まじっ?」

「うん、夏休みがあって学校が始まって、行く気が無くなって辞めたいって言いよるって思っとる。

16、17才の子が衝動的に言ってるだけって。

もっと時間かけて考えなって」


「えーーーー‼︎


先生方に、


「この事は校長は知ってあるのですか?」


と、聞いた時、


「はい。校長は知ってあります。

と言うか実は、校長が1番ショックを受けてあり、辞めさせたくないと言ってるんです」


見た目校長は50代半ば?

穏やかな人と思い校長に直接話せば、分かってくれると思っていたのに…。


先生方が、
「もっとゆっくり考えなさい。

いつ、転学出来るかは分からない」


と言っていた理由が分かりました。

校長…。


だけど、この日は先生方の気持ちも聞けました。

本当はのび太や私達親の気持ちは、ちゃんと伝わっているけど、校長の指示で

「もっとゆっくり考えろ」

としか言えないって事が。


そして、校長はしきりに

「お酒の席なので、お酒の席なので」


とおっしゃられていたそうです。

お酒の席でこういう話は出来ないと言う意味だったようですが逆に私達は、こういう席じゃないと、校長に会えないんですけどね。


だから出席したんですけどね。


なぜ、校長がここまで言うのかと言うと…