あちきのおとん 入院生活  術後1日目(回想記)

地獄の様な苦しみから
俺は生還したんだ!

と些か大袈裟かもしれないが
何か一つ山超えた気分だった

しかしこれ以上長く辛さが続いていたら、心折れるよなぁ…叫び

いや状況は同じ。
身動きが出来ないのは事実…
その所為で腰、背中、お尻が痛い…
床擦れになってはいないか?と心配したが… 

看護師さんは
おとんさんまだ大丈夫よ!だと…

酸素吸入器も取れたので息苦しもなくなったが、どうにもお腹の傷が痛い

そりゃちょっと怪我をしたって人間痛いんだから、手術してお腹いじくりまわしているんだからしかたないよね〜

痛さが半分になっだけましだな…

でも一人では動けない…
動くと激痛が走る…
咳、くしゃみは御法度!

ピークからすればマシでしょって、看護師さんは言うけれど、比較したら「そう」としか言えないじゃん

でも看護師は献身的に頭が下がる。おとんの身体を拭いてくれたり、白衣の天使と良く言ったものだ…

実家の前のうちの奥さんが看護婦さんで、ご主人が入院中に知り合ったらしい。やはり、白衣の天使にヤラレタのだろう

しかし、その奥さんはとても気が強く根掘り葉掘り聞くので、私は彼女がいないのを狙って、外に出たものだ。

油断して外出しょうと家から出た途端、外で掃除などしているふりをして、誰とも構わず根掘り葉掘り聞いていたので、とても面倒くさい。何処へ行くんだから始まって、如何してそこに行くんだまでとにかく事情聴取にあってしまうのだ。

それはさて置き、酸素吸入器は取れたが、管が三本、体のあちこちから出ていて、マトリックスという映画を思い出す。
マトリックスの世界から覚醒したネオの気分に

朝の先生の回診の後、では歩いてみましょうか?と看護師…

えっもう歩くの?お腹の傷が痛くて絶対に歩けない!あり得ない‼️

ゆっくり看護師さんに手伝って貰って、立った!

立つんだジョー!

古いか^_^ あしたのジョーの矢吹丈のセコンドの丹下段平の声が聞こえてきた

お腹の傷が痛み、背筋を伸ばすことが出来ず、身体は丸まったま立った。点滴やドレンなどを吊り下げるスタンド?を杖がわりに歩いた。痛いけれど、歩ける。お爺さんのようにゆっくりゆっくりと歩く…

では自分の体重を計りに行きましょう!

病室から一番遠い中央のナースステーション近くにある血圧計や体重計があるところまで、凡そ50メートル…

何分かけて歩いただろうか?これほどゆっくり歩いたことは無いと言うくらいゆっくりと歩いた。

昨日、手術をしたのにもう歩いている自分に驚いた。凄い。

そして体重を測定し、無事に病室に戻ることが出来た…しかし、途轍もなく疲れたチュー


まだまだ時間はかかりそうだな…

尿は血が混じっているが綺麗ですね!と言われた。そんな事だけでとても嬉しくなる。

ベッドではリクライニング状態で起きれる姿勢になったことでとても快適だった。
痛さを除けばねグッド!

まずは第1ラウンド終了!

あちきのおとんの入院生活 術後の巻

術後、お腹は痛い腰は痛い傷は痛い、気分悪い、肩痛い笑い泣き、鎖骨痛いガーン、身体動かない…えーん

じゃあ 俺は何が出来るのか?と言いたい。

「痛い!気分悪い〜」と声にならない声で呻く…ということが出来るので、それを実行している。出来ることから始めるのがモットー!これでも本人は前向きなつもり

話には聞いていたが、
こんなにも辛いものなのか?と格好つけている場合ではない! 
手術中より術後が辛い そんな話聞いてない ワシを何とかしてくれ〜まる子〜(ともぞう心の俳句?)

看護師さんから「痛いのと吐き気と管の痛さどれが一番辛いですかぁ?」って、全部だよ〜何言ってんの?と言いたい!

おとんさん全部一遍に薬使えないのよ!
だから順番に使うからね!

何それ⁉️ どれか一つを究極の状態で選択させるのか‼️

でも「素直に吐き気」って答えちゃったよ
本当に痛いのは良いのか?おとん⁈ん?と自問自答している余裕全く無し(きっぱり!)

酒を飲みすぎて何度駅で吐いたことか…酒は自業自得だが、コレは俺の責任じゃない!とか何とか思いながら、吐き気が改善されていくとやっぱり痛みを何とかして欲しい!じゃあ吐き気止めの点滴落ちたら痛み止め…投入! いや、吐き気は治ったけど、痛いのは治らない!何とかしてよ〜 
ふぇ〜ん
痛め止め、既に手術室出る時使っているから
あと6時間待ってね!って、オーマイゴッド! ゴメンねと看護師さん

苦しんだあげく6時間経過…再投入。
あんまり効かないんだよね〜コレが。
後で聞いたけれど、痛みMaxが10だとしたら、それより少しマシになれば良い的なものなのだと聞いた

何てこった!

そんな痛みとの地獄の一夜が繰り返される。寝返りが打てない辛さときたら半端ない!暑いし痛いし!痛いので熱出てるし!

ただただ…痛いとつぶやきながら朝を迎えた。6時間ごとの痛み止め投入もあまり意味がなかった…

朝、痛み止めを再度貰うと痛みMax10が5ぐらいになっていた…これを効いているというのらしい…ヤレヤレです!

何て長い夜だったことか…
手術の次の日…を、何とか迎えた
漸く、生きていたことを実感した
その実感もつかの間、術後1日目から歩いてもらいますから…と簡単に看護師さん言うけれど、寝返りも打てないのに歩く?どう言うこと?歩けるわけ無いじゃん!

ち〜ん




あちきのおとんの手術の巻

手術の時間は早朝8:00スタート、医師たちは忙しそうに既に準備を進めている。
手術室に向かうところで、小さな男の子と女の子が看護婦さんに手を引かれ手術室にやってきた。

こんな小さな子も手術なのか…それは本人も親御さんも辛いなぁ…とぼんやり考えていた…

嫁と入り口で別れて手術室の前で待たされた。あの子たちも行儀よくそれぞれの手術室の入り口で座っていた。

自分も手術なのに心は落ち着いていた。
看護師はあちこちに手際よく色々な管を付けていく!
「あ〜エア入っちゃった」
「えっ!?」マジですかぁ血管に空気入れたって事だよねぇ…うそっ!と思っていたらベテラン風の女性が腕を押さえて、絞ると「エアが抜けた」と言っていた。新米の子に気を付けてよ!と言っていた。

何かとても恐ろしくなった。こんな人達に任せても良いのか?とても不安になったが…もうまな板の鯉

直ぐに対処ができる人がいるからまぁまあかせよう…などと呑気な事を考えていると、「それでは空気が入りまーす。」シューと口に酸素吸入器が入りました。

続いて、「段々眠くなる薬が入りますから、身体が徐々に暖かくなります。」
と言われたので、「へぇ暖かくなってくるんだぁ」と思っていたら、突然声がかかった。「手術終わりましたよ。わかりますか?あれっ起きないよ」と言う声が聞こえていたので、いや私は起きているよと思って.目を開けたら「あっ気が付いた!終わりましたよ。」と言われたので、頷いた。
手術中の事は何も覚えていないが、何か楽しい気持ちの夢をみていたような気がした。一瞬で手術が終わった感覚だが14:30分と言っていたので6時間ほどかかったのだなぁと思った。

「気分はどうですか?気持ち悪く無いですか?」と聞かれると、とても気持ち悪くなってきた!ガーン
今直ぐにでも吐きたい気分になったが
、昨晩の浣腸と絶食絶飲で吐くものなど何もなかったので、はけなかった

妻も母親も喜んでいたが、とにかくお腹の痛さと気持ち悪さが頂点になっていたので、何もかも面倒くさくなった。

でも何とか無事に終わったのだなぁと感傷に浸りたいところだったが、この痛さに一晩中悩まされる事になった…

地獄の夜がやってきた
{BC15AA32-9CC3-4C9B-98E3-A44B05EF8D36}

病室の天井と点滴しか目に入らない。だって痛くて寝返りすらうてないのです
 
そう言えば、手術室でみかけたあの子供達
は、どうしただろうか…大の大人でさえこんなに痛いのだから…