2014年の記事でずいぶん古い記事なのですが、記事から想定できる結論は、
「インフレ時代は定期預金で運用するのが一番安全」
ということ。
今まさにインフレ時代を迎えようとする時代において、なかなか興味深い記事で、特に興味深かったのは以下の内容。
投信評価会社イボットソン・アソシエイツ・ジャパンがまとめた、消費者物価上昇率と1年定期預金金利の長期推移データがあります。1951年の消費者物価指数を100とすると、60年後の2011年末は653です。同様に1年定期で100円預け、ついた利息も含めて継続していくと60年で1105円に増えています。定期預金は目減りするどころか、物価上昇を1.7倍も上回っているのです。
一般的にインフレ時代は、金利のつかない(またはほとんどつかない)普通預金にお金を入れておくと、価値がどんどん目減りしてしまいます。仮に年2%のインフレなら毎年2%ずつ目減りしていくわけですから大変なことです。
しかしながら、インフレ時代は高金利時代でもあります。
同記事では、同じ預金でも1年定期預金に入れておけば、毎年金利分が上乗せされ、さらにその金利分を元本にまた一年定期し、とのように、複利のマジックもあって、60年後にはとんでもない額に増えてしまう、という結果。
したがってインフレだからと言って軽々に株式などのリスク資産に投資するのは一概に正しくありません。
株式などのリスク資産は下落することもありますが、定期預金は元本保証で下落することはありません(銀行が倒産してもペイオフで1000万円まで元本保証)。
仮に国債であれば、1年定期よりももっと金利がいいし、日本のデフォルトも現段階では考えにくいので、さらに効果があるかもしれません。
したがって「インフレだからといってリスク資産に投資する理由にはならない」ということです。
ただ、今の日本の場合は、日銀が金利を上げられない、という状況に陥っているのでインフレ率と金利の乖離がどんどん進むとも想定され、
物価連動国債関連の投資信託を購入する方が得策
かもしれません。
■物価連動国債を買うか、定期預金や国債で運用するか?
上の記事が参考になります。
定期預金のようにインフレ時代は高金利時代ですから、国債も金利が上がります。したがって物価連動国債をわざわざ買わなくても、国債の金利も上がりやすいので、そのまま日本国債を買えばいいという理屈です。
ところが日本の場合は先述のように、どんどん物価が上昇しているのに、日銀が金利を上げられないという状況。
したがって物価連動国債(に連動する投資信託)を購入する理由は非常に高いように思われます。