シャープの発行体格付けをBBBからBB+に2段階引き下げられたそうです。


R&Iによると、格付けは世界経済の減速など事業環境が一段と厳しくなる中


ホンハイ精密工業グループとの資本提携の遅れなどもあって、収益力の


立て直しと財務基盤の回復を十分に進めるには時間がかかるとの見解を


反映しているらしいです。


そもそも、格付け会社の格付けであるBBB未満の指標がジャンク・ボンド


つまり、投機的投資銘柄に位置付けられているのでしょうか。


格付け会社は、各々の格付け評価ごとに累積デフォルト率というものを


算定しております。この累積デフォルト率とは、格付けとデフォルトの間に


相関関係が存在するかを一定期間にわたり検証をするため、当該期間の


格付けごとにデフォルト率を加算したもの。


デフォルト率(実際にデフォルトに陥った発行体数/発行済み債券の発行体数)


これらの過去の累積データより、BBBより下の指標がデフォルト率が


上昇し始めるが故にBBB未満の指標が投機的投資銘柄といわれる


所以となっております。


それゆえにこういったシャープなどの大手日本企業の格付け評価が下がった債券


や株式が個人投資をする際に長期的な視点で見ると割安になりやすいのではない


かと思うのです。その理由はやはり、日本は大企業が1%中小中堅企業が残りの99%


と言われており、日本の雇用、経済をこの1%が多く守っていると思うのです。


というのも、経済的に考えると大手企業の雇用に加えて、大手が中小中堅企業に


部品を受注することで彼らの雇用も守られる。つまり、金融機関や政府が簡単に


大手企業を見捨てる事は出来ないと思うのです。それゆえに長期的には


立て直しが聞くという事を考えれば、大手企業の業績悪化時の割安感は長期投資


をするにあたってはお得感ありありな気がしてやまないです。


これに関して意見、特に反論がありましたら、是非聞かせて教えて頂きたいです!


これは社会を知らない私の意見ですので、厳しい反論をお待ちしております!!




さあ、話を戻しまして格付け評価はどのようになされているか。



これについては定量分析(財務指標の分析)と定性的分析(業種特性、


取引関係、研究開発の動向など)とを総合的に判断します。次に同一の


発行体の他の債券の優劣の有無を考慮して債券自体の格付けとします。


定量分析については昨日私が簡単にソフトバンクの分析をしていた、


流動比率、固定比率、固定長期適合比率などが分析の1種です。


こちらは、財務の安定性についての指標です。


財務指標の分析においては、企業の収益性、安定性、成長性があります。




今日はそちらについて述べたいと思います。




①収益性では、


資本収益率や売上高利益率、付加価値分析、資本回転率などがあります。



②安定性では、


貸借対照表を用いる流動比率、固定比率等に加えて


インタレスト・カバレッジ・レシオや債務償還年数、営業CF負債比率


損益分岐点分析等があります。



これら指標について明日は書きたいと思います。


経済や最近のニュースの時事について述べつつ、毎回金融の知識についても触れ


るブログを書いていきたいと考えております。 よろしくお願いします。



さあ、今日のニュースですが、ソフトバンクの買収記事についてです。


ロイター通信によると、ソフトバンクは、米スプリント・ネクステル社の株式役70%を


約200億ドル(1兆5700億円)で買収し、アメリカ市場に進出する。 これにより、


ソフトバンクのグループ契約数は9000万件に膨らみ、iphoneを扱うapple社に対し


ての交渉力増加にも貢献すると書かれています。実際、ソフトバンクのIR情報を


見ても売上マージン比率の上昇率が目立ちます。


(売上マージン比率=当期純利益/売上高)当期の財務諸表を見る限り、


当期純利益の増加は米Yahoo株式の売却益とSBMローンの返済完了による


支払利息の減少によるものです。また、財務分析については流動比率がおおよそ


100%弱であり、固定比率、固定長期適合比率がそれぞれおおよそ200%、100%


ぐらいなので、今回のアメリカ通信会社の買収によるソフトバンクの格付け引き


下げのクレジットウォッチに入った理由がこの長期の財務に問題があると


思います。固定比率や固定長期適合比率は長期に企業が利用していく固定資産


が利息返還義務の無い自己資本や、長期に返済していく固定負債により賄われて


いるかを見る指標です。それぞれおおよそ、100%、50%がちょうどいいと言われて


いますが、業界により平均値等が異なるのでそこは注意です。


しかし、直近の貸借対照表をみると当座資産である現金預金がおよそ1兆円ある


というのと、今回買収のためにメガバンクから借り入れる額が1兆6000億ぐらいと


いわれている事、また、キャッシュフローに関しても投資や財務返済を考慮しても


+1000億円以上を直近で達している事、またキャッシュフロー残高が1兆円ありかつ


iphoneの売れ行きを考慮すれば、ソフトバンクへの投資は今下がっている時が買い


得であると思います。また、買い方に関してもいっぺんに買うのではなく、等金額で


毎日買っていけば、価格変動リスクも緩和できるのでおすすめだと思います。


私がこういうのにももう一つ理由があります。過去に英ボーダフォンの日本法人を


買収すると決めた時も同じ市場の反応が起きていたからです。実際には


ソフトバンクはiphone売り出しと同時に成長していき、時価総額は3兆円に達している。


ロイター通信のある証券会社の投資情報部への取材によると今回は時価総額を6兆円


に増やそうとしているらしいです。 




さて、今日は債券のリスクについて単刀直入に述べたいと思います。





債券のリスクは大きく分けて5つあります。


1 流動性リスク

2 金利リスク(価格変動リスク)

3 再投資リスク

4 途中償還リスク

5 信用リスク(デフォルト・リスク)


流動性リスクに関しては、債券を売りたくても買い手がつかなければ売れない。この事や、債券の売り手が多すぎて、価格がどんどん下落し、金利がどんどん上昇してしまうリスクです。これについては、欧州の債務危機でのギリシャ国債やスペイン国債の金利上昇などで最近新聞をにぎやかにさせてるホットな内容ですね。


金利リスクについては、債券の価格は利払い金と金利から割り出されるという事から起きる価格変動リスクです。 詳しくは勉強会等を開くので、そこでの講義を聴いていただけるとありがたいです。


再投資リスクについては、②と似ているリスクといわれていて、利払い金を債券に再投資する際に再投資時の金利が変動していると価格が変動してしまい、それによるリスクです。


途中償還リスクについては、コーラブル債(途中償還条項付き社債)を発行している企業が金利が下がった際に償還(買い戻し)をして、新たに低い金利で社債を発行されるリスクです。


信用リスクについては企業や国が債務不履行に陥るリスクや利払いを引きのばし(デフォルト)されるリスクです。