高校時代からの付き合いになる、M君という友人がいます。
M君はユーモアセンスに優れ、幅広い知識と話題を持ち、博愛精神に富んだ、まあそこそこのナイスガイなのですが、1つ悩みがありました。
その悩みとは、『彼女ができない』ということでした。
中学・高校時代はもちろんのこと、大学に入学しても、女性とつき合える気配はまったくありませんでした。
確かに男にウケるタイプの性格でしたが、特に女性が苦手なわけでもありません。
コンパに誘っても、そこそこ無難にこなしていました。
しかし、あと一押しの場面になると、異常に消極的になるのです。
1度、コンパで出会った女の子の電話番号を僕が聞き出し、『電話して、遊びに誘えよ』などと無理矢理M君にけしかけたことがありました。
彼は電話で誘ったのですが、その女の子もM君の煮え切らない態度に不安を感じたのでしょう。
結局M君は、誘いを遠回しに断られました。
冗談で『なぁ、お前もう終わっちまったのかな?』と僕が言うと、『バカ、まだ始らねぇうちから終わっちまったよ』と返されました。
M君の苦笑いした横顔は、未だ記憶に残っています。
そんなM君も大学を卒業しました。
“動かざること山のごとし”を地でいく彼は、卒業に際し就職活動をまったく行わず、なし崩し的にコンビニでのフリーターという新たな生活を始めました。
そんな生活が2年ほど過ぎた頃でしょうか。
彼の話題に“バイト先の女子高生”というキーワードが、たびたび聞かれるようになりました。
彼の言う“バイト先の女子高生”は、当時の典型的な女子高生でした。
つまり、生意気で、口が悪く、自分を大人に見せようと背伸びしていて、やたらとテンションが高い。
そのくせ案外まじめに働く、なかなか良い娘だったらしいです。
当時23~24歳だったM君には、“女子高生”は妹分的な存在となりました。
一緒にバイトで働くうちに2人はすっかり仲良くなり、そのうちM君は“女子高生”を笑わせるのが簡単なことに気付きました。
もともとあの年代の女の子は良く笑うものですし、M君ももともと優れたユーモア感覚を身につけていました。
『これはけっこう楽しいな』 彼はそう思ったに違いありません。
M君と“女子高生”のやりとりは、たとえばこんな感じでした。
女子高生『Mさんって、けっこうハト胸っスね』
M君 『そうやろ…。ちょっとここ触ってみて』(胸を突き出す)
女子高生『ここっスか』(触ってみる)
M君 『ホロッホー!』(ハトの鳴きまね)
そんなくだらない遣り取りのたびに“女子高生”は、『きしょっ!』と叫んで笑い転げたそうです。
※『きしょっ!』とは、当時の関西で流行った言葉で、気色悪いという意味です。
『きしょっ!』と叫んで“女子高生”が笑い転げるたびに、M君は男としての自信を身につけていきました。
ネット上では『※ただしイケメンに限る』などというネタがありますが、実際のところ、男の顔の善し悪しなど恋愛にはさほど影響ありません。
男性に必要なのは、1にも2にも自信です。
“女子高生”を笑わせることで自信をつけたM君は、その後、同じコンビニでバイトをしていたおばちゃんの娘を紹介してもらうという有り得ない裏技で彼女をつくり、そしてその彼女と結婚します。
M君は当時をこう振り返ります。
『あの“女子高生”を笑わせることが、おれのリハビリになった』
“自分はモテない”とお悩みの世の男性諸君、男の魅力は自信ですよ。
自信に溢れる男に、女性は魅力を感じ惹かれるのです。
※ただしイケメンに限る
-------------
今日の映画:スカーフェイス ブライアン・デ・パルマ監督
アル・パチーノの魅力には、男の僕でさえ参りそうになります。
M君はユーモアセンスに優れ、幅広い知識と話題を持ち、博愛精神に富んだ、まあそこそこのナイスガイなのですが、1つ悩みがありました。
その悩みとは、『彼女ができない』ということでした。
中学・高校時代はもちろんのこと、大学に入学しても、女性とつき合える気配はまったくありませんでした。
確かに男にウケるタイプの性格でしたが、特に女性が苦手なわけでもありません。
コンパに誘っても、そこそこ無難にこなしていました。
しかし、あと一押しの場面になると、異常に消極的になるのです。
1度、コンパで出会った女の子の電話番号を僕が聞き出し、『電話して、遊びに誘えよ』などと無理矢理M君にけしかけたことがありました。
彼は電話で誘ったのですが、その女の子もM君の煮え切らない態度に不安を感じたのでしょう。
結局M君は、誘いを遠回しに断られました。
冗談で『なぁ、お前もう終わっちまったのかな?』と僕が言うと、『バカ、まだ始らねぇうちから終わっちまったよ』と返されました。
M君の苦笑いした横顔は、未だ記憶に残っています。
そんなM君も大学を卒業しました。
“動かざること山のごとし”を地でいく彼は、卒業に際し就職活動をまったく行わず、なし崩し的にコンビニでのフリーターという新たな生活を始めました。
そんな生活が2年ほど過ぎた頃でしょうか。
彼の話題に“バイト先の女子高生”というキーワードが、たびたび聞かれるようになりました。
彼の言う“バイト先の女子高生”は、当時の典型的な女子高生でした。
つまり、生意気で、口が悪く、自分を大人に見せようと背伸びしていて、やたらとテンションが高い。
そのくせ案外まじめに働く、なかなか良い娘だったらしいです。
当時23~24歳だったM君には、“女子高生”は妹分的な存在となりました。
一緒にバイトで働くうちに2人はすっかり仲良くなり、そのうちM君は“女子高生”を笑わせるのが簡単なことに気付きました。
もともとあの年代の女の子は良く笑うものですし、M君ももともと優れたユーモア感覚を身につけていました。
『これはけっこう楽しいな』 彼はそう思ったに違いありません。
M君と“女子高生”のやりとりは、たとえばこんな感じでした。
女子高生『Mさんって、けっこうハト胸っスね』
M君 『そうやろ…。ちょっとここ触ってみて』(胸を突き出す)
女子高生『ここっスか』(触ってみる)
M君 『ホロッホー!』(ハトの鳴きまね)
そんなくだらない遣り取りのたびに“女子高生”は、『きしょっ!』と叫んで笑い転げたそうです。
※『きしょっ!』とは、当時の関西で流行った言葉で、気色悪いという意味です。
『きしょっ!』と叫んで“女子高生”が笑い転げるたびに、M君は男としての自信を身につけていきました。
ネット上では『※ただしイケメンに限る』などというネタがありますが、実際のところ、男の顔の善し悪しなど恋愛にはさほど影響ありません。
男性に必要なのは、1にも2にも自信です。
“女子高生”を笑わせることで自信をつけたM君は、その後、同じコンビニでバイトをしていたおばちゃんの娘を紹介してもらうという有り得ない裏技で彼女をつくり、そしてその彼女と結婚します。
M君は当時をこう振り返ります。
『あの“女子高生”を笑わせることが、おれのリハビリになった』
“自分はモテない”とお悩みの世の男性諸君、男の魅力は自信ですよ。
自信に溢れる男に、女性は魅力を感じ惹かれるのです。
※ただしイケメンに限る
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今日の映画:スカーフェイス ブライアン・デ・パルマ監督
アル・パチーノの魅力には、男の僕でさえ参りそうになります。