私はゴリラに育てられた。
雄ゴリラのマークと、雌ゴリラのブレンダ、その2頭の間に育った。
そのため私は異常に毛深く、また胸板も平均男性のそれより1.2倍ほどの厚さを有している。
また、バナナも割と食べる方である。
ドンドンドンドン
(おっ、晩飯の合図か)
ドンドンドン!!ドン!!
(いっけね風呂の催促だ)
ドラミングでの数々のコミュニケーション。忘れることはできない。
ドン?ドンドンドン?!
(母さん?部屋に入る時はノックしてと言ったろう?!)
歩行時、ケツが異様に後ろに突き出ているのも、ゴリラに育てられたことの証明である。
確かに私は生みの親の顔は知らない。
しかし、過ごした時間の長さ、濃さ、それさえあれば何ら変わりない、大切な家族なのだ。
2頭は紛れもなく私の育ての親であり、家族だ。
ドンドンドン
ドンドンドンド
ドンドンドン
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