3. 人口増加を食い止めるには
![]() 2011年10月31日に世界人口が70億人を突破したということで、その時は世界各地で記念イベントが行われていたことは記憶に新しいところですが、その後直ぐに発表された『世界人口白書2011』には、2100年には150億人も越えるかもしれないと記されておりましたし、これらの数字が人類の危機的状況を示すものだということが当時あまり取り上げられなかったことが不思議でした。
現在、わが国も含め、先進国で出生率の低下が問題になっている国がいくつかあるものの、逆に後進国や発展途上国に於いてのそれは、それこそねずみ算的に増え続けているというのが現状のようです。そしてその最も貧しい国々のいくつかでは、極度の貧困、食糧不足、高死亡率、高出生率が相互に関連して悪循環をもたらしています。
『世界人口白書』には毎年、「後進国や発展途上国の若い女性に対する教育の普及が人口増加の歯止めになる」といった内容の記載がタイトルこそ違え必ずと言ってよいほど記されています。これらの貧困国では、女性の地位が低く不当な扱いを受けることが多いことから、10代になるころから未婚のまま妊娠させられてしまうことも多いくあります。
昨年度の世界人口白書にも記されていますが、女性の就学率やその学歴が高くなればなるほど女性たちの結婚年齢が高くなり、また、社会・家庭における女性の役割に対する女性自身の考え方をも変化させ、彼女たちの生き方や子供の数をめぐる意思決定の際に、従来より強い発言力を持つことが可能になるということ。そして親となった際、受けた教育がわが子の健康状態を維持するのに役立ち、そのの死亡率を下げ、結果的に、それまでの子供の死亡率の高さから多くの子供を出産しなければならなかった必要性をも相対的に失わせるという効果も併せ持ということもまた多くの研究者によって実証されています。
![]() 後進国や発展途上国も10年前に比べれば教育の普及は進んでいるようですが、都市を少し離れると、そこには旧態依然とした環境が広がっています。そして、世界各国の教育支援団体がそれぞれできる限りの支援を続けてはいますが、所詮焼け石に水といった状態です。このような広域に跨がる問題はやはり当事国が本腰を上げて教育改革に取りかからない限り解決は難しそうです。
ともあれ、地球の環境問題も含め、これまで私たちが山積みしてしまった膨大な付けをそのまま子孫に負わせてしまわないようにする為にも、今後、私たち個人個人が現状を自覚し、教育システムの遅れを他国の問題だからと傍観するのではなく、せめて可能な範囲ででも実現に向けて努力を重ねていきたいものです。
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