低空飛行 | ゼネコン君

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某大手建設業社員のブログ

少し遅くなりましたが、昨年末に発表された2008年11月の住宅着工統計に関して 厳しい状況が見て取れます

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住宅着工戸数、改正建基法の施行直後並みの低水準に


 景気後退で住宅着工は再び低水準に――。国土交通省が12月25日に発表した2008年11月の新設住宅着工戸数は、前年同月とほぼ同数(0.03%増)の8万4277戸だった。改正建築基準法の施行直後の着工状況と同レベルになり、景気の厳しさを印象付けた。改正法施行前だった06年11月の着工戸数を27%も下回っている。

 地域別では、首都圏(2万9185戸)が前年同月比19%増、近畿圏(1万2471戸)が同3.1%増だったのに対し、中部圏(1万1910戸)は同19.2%減とマイナスに転じた。

 08年1~11月の全国の着工戸数は101万1288戸。08年の年間着工戸数は、07年の103万5598戸を超えそうだが、06年の128万5246戸を大きく下回る公算が大きくなった。


ゼネコン君-200811



ゼネコン君-200811-02


20081225 黒土交通省 発表資料 建築着工統計調査報告

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2007年6月20日に施行された改正建築基準法による影響の反動と考えられる9月までの大幅増の傾向は一段落して、前年同(11)月比0.0%増となっている
 つまり 改正建築基準法の影響によりまだ着工件数が伸びなかった2007年11月と同レベルなのです

 やっと改正建築基準法の影響から回復の兆しがみえつつあった状況に 世界的な金融不安が起こり 瞬く間に 住宅建設や企業の設備投資は 凍結・延期されてしまったようで 官製不況につづき更なる大きな波にのみこまれてしまったようです

新しい年が明けて まだ 10日ほどしか経っていないのに 既に 建設・不動産関係の企業だけみても
2009/01/05 ㈱小川建設
2009/01/05 ㈱トップハウス
2009/01/05 中央興産㈱
2009/01/07 ㈱日本クリエイト
2009/01/09 東新住建㈱
2009/01/09 ㈱クリード
(㈱帝国データバンク HP 大型倒産[負債額30億円以上の倒産]速報より)
 年明け12件の内 6件が 建設・不動産関係企業となっています

 また聞こえてくるところによると 某大手 S不動産は 現在進行中のプロジェクトをほぼ総て凍結させているようです
大手でさえこのような状況ですから 中堅・新興不動産会社に於いては言うまでも無いでしょう
 そして 発注者となる不動産会社がこのような状況であれば 施工者となるゼネコンも同じ状況です
 ちなみに 小生の所属する支店に於いても 今年着工する予定であった 2~300億規模のプロジェクト2件、5~90億規模のプロジェクト4件が 凍結・延期が決定し かな~り 厳しい状況です

ゼネコン業界で 大量解雇のニュースは 聞こえてきてはいませんが もしかしたら そんなニュースが出るかもしれませんね

新しい年を迎えて 明るいニュースを期待していたのですが 現実は甘くないようです