我が家は6人で暮らしています。私と主人と長女と長男それに私と主人のそれぞれの母の6人です。
私たちは結婚して32年になります。
振り返るとあっという間にそんなに年月を重ねてしまったのか⁉️と驚きます。
今の家にみんなが集まって来ての同居は14年前。
その時には私の父がまだ元気でした。とは言え癌が進行していたのも知らず、母と2人ささやかながら経営していた時計宝石店を辞めたいと言い出して。
きっと体調がすぐれなかったのでしょう。かつてあんなに元気で頼もしかった父は知らず知らずのうちに痩せていた。父が長くないことを知り、私と2人きりの妹家族も来てくれて共に見守った。
医者の見立ては正しかった。病気発覚からちょうど90日で大好きな父は神様のもとに召されて行きました。
霊感の強い父。夢や天啓があったのでしょう盗まれた自転車のところに引き寄せられたり、夢で見たとおりの現実が度々ありました。
仲良し家族で人を楽しませるのが好きな愉快な父の最後は寡黙でした。もっとたくさん話をしたかったし私たちに遺したい言葉はあったのでしょうか。
「お父さん早く逝くかも知れない。あちらの世界でお父さんが必要みたい」ってまだ元気なうちから時々言っていた父。満75歳の誕生日まであとひと月というところでした。
最愛の母を大切にして周囲の人や動物植物に大変優しく、人が喜ぶことをしてあげることが何よりも嬉しい父でしたから、生活する毎日が愛に満ちていました。
私もまた父や母のようでありたいと願っています。
今の時代、コロナ禍で家族になかなか会うことの出来ない中で旅立たれた多くの人びと。今になってエンディングノートなどに心の内を書き記すことが出来れば、家族の心にそして故人の心に大きな安心が残せたのではないかなと思うのです。