放射能汚染の野菜を食べる人々 | あぶぐまの里にっき

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阿武隈の地に移り、昔ながらの農とくらし、技の継承を目指していたが、原発事故で自然・社会環境、自分の心も全てが変貌。

ここは放射能汚染されているけれど国の基準で避難対象でない地域。
そういう場所では、ほとんどの人がそこで生活していかなければならないという現実があります。

野菜や山菜は食べても大丈夫か?

前にも書きましたが、このような農村で暮らしていくには、どうしても地元の農産物を食べることになります。
楽観的に何でも食べる人もいれば、不安に思いながら山菜を口にしたり、あるいは地元のものを食べないようにしている人もいます。


鶏卵は出荷制限になっていないが、袋詰めの飼料を食べている卵で測定したとしたら、うちの鶏に本来のように草を与えても大丈夫か?
出荷制限がかかってから3週連続基準値以下でなければ制限が解除されないことになっているが、それではその作物の収穫期は終わってしまう。
場所によって汚染度は違うから、大丈夫なのとダメなのとの区別はもっと細密に知りたい。
補償がもらえないから、作物が基準を超えるかもしれないけど作付けしている。



そこで
「身近に食べ物の放射線を計れる測定器がほしい」
というのが多くの人の見解でした。

計りさえすれば安心して出荷もできるし、安心して自分でも食べられる。悩みもだいぶ改善されます。
話によると、現状では研究機関に依頼して測定してもらうには、高額の費用と日数がかかり、現実的でないらしい。
なので、ぜひ『日常的に気軽に計れる測定器を地区ごとなど身近に用意してもらいたい』ものです。

市販のガイガーカウンターではどのくらい正確に測定できるでしょうか?
人によってはガイガーカウンターでは対象物がある程度の量あれば、放射線が強いか弱いか程度は測れそうとのことなのですが。


こんな測定器を待ってはいられないので、少しでも内部被爆を減らす努力をすること、心身を健康に保つことが大事だと思います。

地元のものしか食べるものがない場合にはなるべく放射性物質を食べる量を減らすよう、「洗う」「ゆでる」を徹底する
放射性セシウムはカリウムと似た動態を示すので、汚染の可能性のある葉ものをなるべく避ける。あるいは安全な葉ものを食べることで、体内のセシウムを減らす。
利尿作用のある野草茶を飲む。玄米菜食にする。
子どもには危険性の低いものを優先する。

など、いろいろ前向きな工夫ができると、知人と話し合いました。

こんなことに気をかけないといけない状況というのは悲しいことですが、現実に向き合い、前向きに行動することが大事なのでしょう。