兼ねてから
どーしてもよくわからないことが二つ
その一つは
「ドアノブ」
何がよくわからないのかと言うと
効率性と利便性のあるものが生き残るこの21世紀の時代
さもなければ、アンティークとか何らかの政治的しがらみでもない限り、価格競争でしか延命できないこの時代に
何故にこの不便で非効率で不衛生で特別格安というわけでもないこのドアノブが未だに生き残っているのか
しかも生き残っているどころじゃない
ドアハンドルの結構なシェアを有している
もはやドアノブ協会でもあるのか?
ドアノブ協会にも森会長がいるのか?
っつーぐらいその存在が不思議な代物
皆さんはこの丸いドアノブ
これのどこが好きですか?
あるなら是非聞きたい
ドアノブのデメリットならいくらでもあるけど、メリットはどう探しても、地球を何周しても、地球がひっくり返っても
無い
ではデメリットとは何か
デメリット1:利便性最悪(1)
「両手が塞がっている時に開けられない」
こういうレバーハンドルであれば両手が塞がっていても肘で開けることができる
だがドアノブだと一旦荷物を降ろす手間が発生する
デメリット2:利便性最悪(2)
「手の不自由な人やお年寄りにとっては負担が大きい力が必要」
因みに、ロンドンへ移住してきた今井美樹は、入居した家に既存で付いていたドアノブが硬かったようで
「私これじゃけんしょう炎になっちゃう〜」
と言っていました
「レバーハンドルに替えましょうか?」
と提案しかけたけど、外国に住むんだからそれぐらい慣れろと思い
「イギリス人はパワーあるから、これはブリティッシュスタンダードです」
と最もらしいことを言ってシカトしました
デメリット3:耐久性最悪
「とにかく壊れやすい」
結局、支点力点の距離関係に起因するものだと思うが
(つまりそれが今井美樹をけんしょう炎とまで言わせた要因)
ドアノブはラッチを動かす為の支点から力を加える力点までの距離が、最大でドアノブの半径分しかない
対してレバーハンドルはハンドルの先端まであり、ドアノブの何倍も距離がある
テコの原理ですぐにイメージしてもらえると思うが、支点力点の間に距離があるレバーハンドルの方が、より少ない力でラッチを動かすことができる
逆に言えば、レバーハンドルは耐久性に繋がる強いバネを仕込んでも容易に開けられるということ
対してドアノブはあまり強いバネを仕込むとみんな今井美樹になってしまうので、緩いバネしか仕込むことができない
バネが緩いということは、ラッチの調整が簡単に狂っていくということ
またドアノブによる無駄な負荷を強いられるのは使う側の人間だけではない
負荷が掛かる支点を取り巻くパーツや、それが留められている相手にもそれだけ負荷を負わせることになる
試しにレバーハンドルを先端ではなく根本の方を下に下ろして開けようとしてみれば分かると思うが、ラッチの回転するところとは関係のない、本来負荷が掛かってはいけない箇所に負荷が掛かっているのが見えてくるはず
総合すると、ドアノブはただでさえバネが緩いにもかかわらず余分な負荷が掛かりやすく、すぐに首根っこがグラグラしたり、ラッチ(回転)の硬さが硬くなったり緩くなったり、ラッチの出入りが鈍くなってきちんと閉めきれなくなったりするなど、何かと問題を引き起こしやすいということ
デメリット4:コスパ上最悪
「値段はレバーハンドルと大して変わらない」
ここまで酷いデメリットしか揃っていないにもかかわらず、別に格安というわけでもない
デメリット5:衛生上最悪
「ドアノブを嫌でも触らないと開けられない」
個人的にはこれが最も許せない
自分一人が使う部屋ならまだしも、特に公共の場で不特定多数の素手が集中的に触れられる物に嫌でも触らないと出入りができないという、歴史上最低最悪のクソアイデア
特にトイレで手を洗った後濡れた手で触られたドアノブに触れてしまった時とか、もうう●こに触れたような寒気が走る
ていうか実際う●こ付いた手で触れられた可能性もあるし
なので私は可能な限り、まずドアを開けておいてから手を洗い、ドアノブをひねらなくても出られるようにしておくか
手を洗った後お手拭き紙でドアノブをひねってからお手拭き紙をゴミ箱に捨てるようにしている
とはいえなんとか衛生面をクリアして使ったとて、どっちにしろ利便性はクソめんどくさい
最後に
どーしてもよくわからないこと二つと言いましたが、そのうちのもう一つ
それは
これを提供している「バカ内装業者」
つまり我々のことです
いや、シロートならいいですよ
ほとんどの人がこんなこと考えたこともないのですから
ただなんとなく無意識的に不便さを感じているだけなのですから
でも我々はプロですよね?
なぜにこんなデメリットしかないものをクライアントに提供する?
おろか
自分たちの事務所のドアにまでこれ使うかね?