タイ人のムカつくところは多々あるが、僕が最もムカつくのは彼らの写真の写り方だ
その話をする前に、タイ人にとっての写真というものを僕の見てきた限りではあるが一度整理させて頂きたい
タイ人にとって写真というものは、日本人の感覚とはそもそもスタートが少し異なるように見える
というのは、日本人にとって写真は多くの人にとって元々身近な存在だったように思う
現在主流のスマートフォンが普及する以前の２０００年代に入った頃からは、いわゆる「写メ」と言われた「カメラ付き携帯」が普及していた
同時にノートパソコンも普及したことによって、多くの人がデジカメを持つようになっていた
電子カメラが現れる以前は使い捨てカメラがあった
日本には世界をリードするフイルムメーカーがあり、そのお陰で早いうちから庶民にとっても写真が身近な存在となるような時代が作られていた
少なくとも３０年ぐらい前には多くの人にとって写真というものが生活の中に当たり前のように入り込んでいたのではないかと思う
しかしタイはそんなんじゃない
もちろん写真が全くなかったわけではない
結婚式や出家、旅行など、家族の大事なイベントの写真を大切にアルバムや額に入れて保管している家庭は多い
「証明写真か！？」っつーぐらい他人が見たらなんにもおもしろくない自分の普通の顔だけが写った写真を額に入れて部屋中に飾りまくるという悪趣味はこの国の文化のようだ
（写真は一例です）
とはいえ、タイ人の“日常”に写真が入ってきたのはごく最近のことだった
２０１０年、僕が半年ほどタイに住んでいたとき、デジカメを持って写真を撮りまくっている僕にたくさんのタイ人たちが興味深々で近寄ってきた
多くの人が「もっと！もっと！」と写真を撮られたがり、撮られた自分をいちいち確認しては興奮していた
まるで新しい何かを見るように
しかし翌年２０１１年に入って、世界中でスマートフォンが一気に普及しだす
それを実現させたのは朴リ大国のK国やC国の格安スマホだ
それまではiPhoneを買うことのできる一部の富裕層だけが楽しんでいたこのアイテムが、格安スマホによって世界中の貧民たちまで無差別に楽しめるようになった
皮肉なことに世界の格差を一気に縮めたのは朴リ技術だったのかもしれない
１年前まではインターネットもなかったタイのど田舎
どこのカフェにもwifiなど飛んでいなかった（日本は今でもそんな時代が続いているが、、）
それがたった１年で多くのタイ人たちが当たり前のようにインターネットに触れるようになり、一瞬にしてLINEやFacebookが広まり、いちいち写真を撮ってはそれを共有するようになった
今ではインターネットがなければ生きていけないほどスマートフォンに執り付かれてしまっている
こうしてデジカメ時代のなかったタイ人たちにとって突然身近なものになったカメラというアイテム
彼らにとって写真遊びはまだ５年の歴史しかない
だからもうとにかく楽しくてしょーがないのだ
その結果
どこでもいつでも何もないところでも突然友達同士で写真を撮りだし
（写真は一例です）
いつも自撮りに余念がなく
（写真は一例です）
その上、女たちはモデル級のナルシストポーズで完璧に決めた写真を残すことに忙しい
（写真は一例です）
いちいち時間をかけ、何枚も撮り、何度も撮り直し、そして何度も確認する
ブスなのに・・・
しかも一人自撮りでもアイドル級のナルシストポーズ
ブスなのに・・・
僕は基本的に自撮りが嫌いだし、自撮りしている人が目に入るのも嫌いだ
特にブスな奴とか
仕方なく一人旅で自分がその国へ行った証明のために一枚ぐらいは現地の風景と一緒に自撮りすることはあるけど
あと、かわいい犬を見ると一緒に撮ったりするけど
だけど普段の日常の中で
背景もおもしろいものもなんにもない、ただただ自分の姿しか写ってない
しかもアイドルのようにお目めパッチリ上からアングルのナルシストポーズとか？
ちょっと足を組んで腰に手を当てて片方の肩を少し上げながら首をちょっとそっちに曲げてとか？
（写真は一例です）
おめーいったいなに様のつもりだよっ！？
って思ふ
しかも
ブスなのに・・・
それを毎日毎日見させられる僕ら外国人
本当に気持ち悪い
目に入る度にこいつらの顔をグチュッと潰してやりたくなる・・・
のはイタシカタナイと思う