現代建築とドイツ |   サテアン

  サテアン

   ~Welcome to my サテアン~




「ドイツといえば現代建築」




  サテアン




なんてことはドイツへ行くまで知らなかった




地震や天災の被害が比較的少ないヨーロッパでは


築数百年の古い建物が当たり前のように使われ続けていることが多い




しかし戦争の被害を大きく受けたドイツの大きな都市などでは


日本の都市部のような近代的ビルや住宅・団地などの都市整備が進んでいた




  サテアン




ドイツへ行くとなんだか日本に似ているなぁ~と感じるのも


まずはこうした街の景観や雰囲気の影響が大きいのかもしれない






圧巻だったのは、まだ真新しいベルリン中央駅




  サテアン



この線路↓が敷かれているのは地下なのだが




  サテアン




そこから吹抜けで大きな柱が地上へ向かって何本も伸び




  サテアン




その上に建つ駅ビルの中をまたいくつものホームが交差して貫いていた










~ ベルリンにて現代建築の修行に励む友人に聞いたドイツの話 ~





私も長らく建設業界にいた




この業界に限った話ではないが、例えば日本の建設業界では


着工前から既に工期やお客さんへの引渡し日というのが決まっている




しかしいざ着工してみれば、何かしらの問題やトラブルが必ず起きてくる




だからと言って


その問題にいちいち対応している時間など現場ではほとんど与えられていない




そうなると、工期までに終わる範囲内で


且つ言い訳ができて責任が問われないギリギリのラインで


その問題の処置をやりくりすることになる




簡単に言えば、"BEST" ではなく "BETTER" で処理するということ




こうなった背景には、日本人の購買常識の中で


「期日までに安くいい物を手に入れる」 ことが “当然” とされてきたことにある




その結果、建設する側はギリギリのコストで期日までに終わらせるために


問題に対して書類を通すための応急処置程度でしか


対応していられないのが現状となってしまった




建物は、現場ではなく書類上で作られる






ベルリンに住む友人は言う




ドイツ人たちの考え方は違う




頭がガチガチで


ルールに厳格で


融通が利かなくて


例外が一切許せない




着工して一つ問題が発生すると、そのたった一つの問題のために


いつまででもどこまででも、とことん解決策を模索する




問題を根本から分析し、徹底的に潰さない限り次へは進まない




そのため何年も工事が止まったままのケースも少なくないのだとか




  サテアン






もちろん


この話の程度や範囲が実際はどれほどなのかというのは定かではないし


大局的に見たらドイツのそんな完璧主義が全て正解だとは言い切れないが




20世紀に戦後賠償で多大な赤字を抱えたドイツが


21世紀の大恐慌の中では平然と黒字を保っていた現状を見ると




ドイツ人とドイツ社会が


何事にも地道に問題と一つ一つ向き合って解決させながら


前へ進んできた背景を想起させる








ドイツと日本は似ているとよく言われる




ドイツ人と日本人は似ているとよく言われる




しかし出てきた結果は真反対だったとしたら・・・







日本はドイツから何かを学ぶことができるだろうか