突発小説
講義の後、殆ど学生が帰ってしまってから、僕は教壇に近寄った。
「先程の講義で、ロボットに喜怒哀楽を与えることは可能とおっしゃいましたよね」
「ん?ああ、君か」
教授は僕をふりかえった。
「そうだね。ロボットも意志を持つようになるんだよ」
熱心な学生の質問だと思ったのだろう。彼は嬉しそうに答えた。
「人格がコンピューターでつくれるということですか?」
僕が疑いの目を向けていたことには気付いていない、もしくは気付いていないふりをしている。彼は自信に満ち溢れた表情で肯定した。
「ええ、人格は数式で作れるんですよ」
ショックだった。
端的に言えばその一言だけだった。
人格――人の心――が数字と機械で作れてしまうなんて、まだ人情が捨てきれない僕は信じたくなかった。
「…ありがとうございました」
その場を一刻も早く離脱したくて、僕は頭を下げてすぐさまカバンをひっつかんだ。
かつかつと狭い感覚で靴が軋む。
突発的に書きたくなった小説もどき。眠い。
「先程の講義で、ロボットに喜怒哀楽を与えることは可能とおっしゃいましたよね」
「ん?ああ、君か」
教授は僕をふりかえった。
「そうだね。ロボットも意志を持つようになるんだよ」
熱心な学生の質問だと思ったのだろう。彼は嬉しそうに答えた。
「人格がコンピューターでつくれるということですか?」
僕が疑いの目を向けていたことには気付いていない、もしくは気付いていないふりをしている。彼は自信に満ち溢れた表情で肯定した。
「ええ、人格は数式で作れるんですよ」
ショックだった。
端的に言えばその一言だけだった。
人格――人の心――が数字と機械で作れてしまうなんて、まだ人情が捨てきれない僕は信じたくなかった。
「…ありがとうございました」
その場を一刻も早く離脱したくて、僕は頭を下げてすぐさまカバンをひっつかんだ。
かつかつと狭い感覚で靴が軋む。
突発的に書きたくなった小説もどき。眠い。