※『円陣会』の開催は今まで「第~回」としていたが、「第~の陣」に変更する。




520:20 Rodem:委員会結成

「遅くなりまして…」

コートを脱ぎながら恐縮するRodem。

待ちくたびれていたという事でもなかったので大事ない。


AKKY☆☆、Rodem、僕、3人は『円陣会』のコアメンバー。

今日集まった目的は、『円陣会』の看板作りの打ち合わせである。


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昨年10月の第五の陣「月島もんじゃ焼き大会大合戦」でお目見えした看板。

ハロウィン企画の第五の陣より前回第七の陣まで同じデザインの看板を使用していたが、

年が明けてもハロウィン、という訳にもいかない。今回モデルチェンジをする事にした。


看板の素材は「円陣会の写真」。

各自が第五~七の陣で撮り溜めた写真を持ち寄り、選りすぐりの「素材」を揃える。

これが今日の打ち合わせの主旨である。



620:40 円陣会回顧談話

3人が持ち寄った写真は合計120枚。

前回の看板での使用枚数は15枚。今回は予備を含めて20枚くらいに絞りたい。

これはけっこう面倒な作業になると予想された。作業は難航するのではないか?

そんな緊張は、次の瞬間には霧散した。

持ち寄った写真が…あまりにもバカバカしいからであった。







休憩
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これは福岡:枉駕亭(おうがてい)のベーコン。くどくなく、とても美味い。







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当初は「撮る」よりも「飲む」。第弐の陣は写真ゼロ。第参の陣は写真1。

第四の陣辺りから多少情景を定めての撮影、という趣を取り込んだ『円陣会』の写真。

第五の陣ではハロウィンという事で仮装、第六の陣では「なりきりキャンディーズ大会」、

第七の陣では変顔大会。

『円陣会』で撮る写真も陣を重ねていくにつれてその性質は変化していた。

単なる記念写真の様なものから、「おふざけ」の記録へ。


どういう状況、意図で撮影されたのかという事はおろか、

『誰がこの写真を撮ったのか』すら不明な写真も何枚か出てくる始末。

それぞれの写真についてこれはこうで、あの人がああだったから云々…。


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静かな店内に響く笑い声。

3人とも酔っているわけではないのでボリュームは抑えめ。

声を押し殺し、口内に留めるように笑う。時々、爆笑。


722:00 看板の基本デザイン

看板作りよりも「バカ写真」談議に花が咲いてしまった3人。

話はどんどん横道へと逸れて行く。これではいかん。


写真ばかり眺めていてもなかなかイメージが膨らまない、固まらない。

本当は後でAKKY☆☆に渡すために持参した看板。

看板を取り出し、この場で次回看板のレイアウトを考えることにした。
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(互いの健闘を祈ろうではないか、の図。)

120枚の写真には3種類ある。必要なもの、部分的に必要なもの、不要なもの。

いつまでも笑っていては時間がいくらあっても足りない。

とにかく、不要なものは容赦なく省いていって本当に良いと思うものだけを選抜する。


少しずつレイアウトは固まっていきつつあった、のだが。

一度緩んだタガはそう簡単に戻るものでもない。

散々バカ写真で笑い、楽しんだ3人である。その中の1枚を再び取り出すとどうなるか。

手は震え、腹筋に痛みが走り、脳までが震える。

思考は全て止まり、感情の向くままただ笑い続ける3人。



81月15日 00:00 果て無き笑いの荒野に咲いたもの

動いては止まり、また動き始める。

それでもある程度基本レイアウトは出来た。
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しかしここで一つ、レイアウトをひっくり返す大問題が発生。

上写真にもあるのだが、中央にある女子(コアメンバー、ヨウコ姫)のアップの写真。

問題というのは、この顔が強すぎる点であった。

この写真は写真選別の初期段階において“必要なもの”に選抜された1枚で、

真っ先に看板の中央に配置されたいわば「エース」であった。


ところが、試作段階の看板を見てみると、そこだけに目が行ってしまうのだ。

中央だけに視線が集まってしまって周りがぼやけ、看板全体の印象としてはかえって弱くなる。

要するに、ヨウコ姫が周り全てを“食ってしまっている”状態なのだ。

配置を変えても、そこに意識が集中してしまう結果は変わらなかった。


そこで、思い切ってこの「エース」を外した。

そうした事で看板全体が一体感を増した感覚が生じたのはまさしく意図した通り、と言うべきか。


エース頼りのワンマンチームから粒ぞろいのチームへの変貌。

これは…かつて岡田武史がカズを、トルシエが俊輔を外したような、そういった考え方と似ている、

そうとれなくもない。とれそうもない。ない事もない。なくはない。…なんなんだか。


メンバーの心の内外に多くの思いを抱かせ消し去った、時は過ぎた。

看板は、一応試作段階としてのある程度の完成を見た。
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まだ文字を入れていない事、写真の配置微調整が出来ていないが、

出来としてはまずまずではないだろうか。


後の仕上げを、…ここはAKKY☆☆に依頼することとして、

ふと我に返ったRodem。

「今、何時だろう?」






つづく