【内藤尚志】貧困層向けの融資でノーベル平和賞を受賞したムハマド・ユヌス氏(73)が27日、朝日新聞のインタビューに応じ、ベンチャー企業に出資するファンドを日本に設ける構想を明らかにした。貧困や失業などの解決に取り組む日本の中小企業や定年退職者、若者らを支援する考えだ。
ユヌス氏は、バングラデシュでグラミン銀行を設立し、貧困層への無担保・少額融資を実行したことが評価されて、2006年にノーベル平和賞を受賞。失業などの社会問題の解決を目的として、利益を株主に配当しない「社会的事業」(ソーシャルビジネス)を提唱している。
ユヌス氏は「日本では、中小企業の起業家精神や定年退職者の起業に注目している。若者の熱意も支えたい」と意欲をみせた。東京や大阪、福岡などの大都市にそれぞれファンドをつくり、社会的事業を始める人たちに出資する。