お勧め度 ★★★★★

圕の大魔術師 (図書館の大魔術師) 1、2
作家:泉光
掲載:good!アフタヌーン

レーベル:アフタヌーンKC

出版社:講談社

発売日:1巻 2018/4/6

     2巻 2018/11/7

 

 

本は、貴重品である。そして本は人々の結晶であり、さまざまな物を繋ぐ物であった。だが、紙は高級品、印刷技術もない。

 

現代日本とは違うそんな異世界。少年は本が好きでたまらなかった。しかし少年は貧乏で、本を買うことはとてもではないが難しかった。そんな中、優しい少年はさまざまな出会いと遭遇し、さまざまな出会いに旅立っていくストーリー。

 

世界をさかのぼると、情報は壁画へと至る。

世界史で勉強された方も多いと思うが、昔は書物はとても希少な物であり、現代社会のようには、紙や印刷技術は一庶民が出来る世界ではなかった。この図書館の大魔術師は、そのような昔の世界観の魔法などがある、少年が成長する王道ファンタジーである。

王道と言うぐらいもあって、少年が凹んだりもするし、熱血だったりもする。悩んだり助けられたりさまざまな感情を揺り動かされながら一歩一歩進んでいく。そして読者も少年と一緒に進んで、成長していくのがとても心地よい。

 

しかし、この作品はそれだけではない。“図書館”なのだ。

現代社会において図書館はありふれた物である。しかし昔や海外ではそうでは無い。そこに対してのアプローチの素晴らしさや本自体に対するアプローチ。そして“図書館”があるからこその“司書”。それらが合わさり、他のファンタジーにはない世界観が作られているのがとても本好きには堪らない。

 

そして絵もとても繊細で、キャラクターのデザインもさることながら、キャラクターと背景のバランス、コマ割りのバランス、さまざまな点においてとても引き込まれる作りになっている。

 

正直、私はこの作品を読んでしばらく動悸が止まらなくなるほど感動していた。

ファンタジー好きの人や、白黒のイラスト好きの人にはとてもお勧めの作品。

しかし、細かい絵が苦手な人には少々向かないかも知れない。個人的にはそのような人にも、むしろそのような人こそ是非読んではほしいのではあるが・・・

 

 

 

 

 

 

 

以下 感想とかネタバレとか

 

 

 

白浜鴎先生も言われているが“扉”であることが、とても実感できる内容であった。本にはさまざまなジャンルがあるが、知識への扉、物語への扉、煩悩への扉など、本は未知の扉だと言うことをこの本から、シオから教わったような気がした。

一巻最後の締めくくりのタイトル回収やシオの感情、お姉さんの感情もとても泣きそうになったし、これから壮大なファンタジーが始まるんだ!って感じられたのもとても印象に強かった。

まるでロードス島戦記を小さな頃に読んだ時に戻った感じさえあった。

 

とても綺麗な絵でククオを初めとした動物たちがすてきだし、かわいいし、セドナたちが乗ってきた馬は賢いしツンデレだし素晴らしい!

 

そして、原作である。簡単に調べても全く出てこないこの原作や翻訳者。これはいったい何であるのか風とはあれのことなのか?カフナとはあれのことだよな?と言うことは?等といろいろと考えられるが、ここではここまでにしておこうと思う。