私には2つ年上の兄がいた。子どもの頃から人気者で頭がよくみんなに好かれていた。官僚の父と看護師の母の間に産まれた私達。中目黒という都会に住み、何不自由なく育ち、家族円満だと思っていた。幼い女の子の私は両親は常に仕事で不在。兄との時間だった。小学生になると私達は学習塾に通い中学受験の準備を始めた。それが当たり前の地域だったかもしれない。兄は塾の他に家庭教師も来ていた。学校で人気者の兄の妹だったから「○君の妹」と可愛がってもらった。しかし、偏差値も高かった兄が受験した中学に全て落ちた。母は「面接が悪かったのよ!」と、言ってたのを記憶しているが、、、兄の初めての挫折だったのではないかな?と思う。そこから家庭崩壊が始まった。兄は地元の中学に進学したが、元から友達が多かったから、友達のために隣の学校と喧嘩を繰り返す番長に上り詰め、いわゆる不良になった。警察沙汰は日常茶飯事。外で喧嘩ならまだしも、家庭内暴力が始まった。父、母、私は毎日殴られた。父はメガネを殴られた。意思疎通は無駄になった。母は児童相談所に相談に行こうと父に話したら父が「僕は悪くない。お母さんが働いてとから、お兄ちゃんが不良になったんだよ。お母さんが行きなさい」児童相談所は両親で来るように言ってきたが、父は一度も行かなかった。私は小学生5年、6年になっていたから、「この家族は仮面夫婦だったんだな、、、上部だけの家族だったんだな」と思ったのを覚えている。