最近、何が本当に「豊か」なのかが分からなくなってきました。
いや、豊かさが分からない訳じゃないのです。
単純に考えたら、大金持ちの暮らしは豊かでしょう?
住むところも豪華で、綺麗な服を着て、美味しいものを食べる。
全てが満ち足りている状態が豊かなのは間違いない。
ただ、それはアラブの石油王のような人の暮らしであって、普通の人にとってお金は無限にあるわけじゃないし、お金が無かったら豪華なマンションに住むのは難しいし、服は多くても数十着を着まわしているし、食べ物も普通だ。
つまり、最初に挙げた「豊かな暮らし」は、お金があれば享受できる暮らしであって、なかなか実現できない。
ところが、いなかに引越した友達が、そこでの暮らしが豊かだと言っているのだ。
コンビニも無い、バスも一日に一本しか来ない、夜はシカが出るという生活。
畑で野菜を作ったり、海で釣りをしたり、近所のおばあちゃんからおすそ分けを貰ったとか、釣った魚をあげたとか、そんなことばかり言っているのだけれど。
都会だと、野菜は買える、魚も買える、隣に誰が住んでいるかも分からないし、おすそ分けなんて何が入ってるか分からないからお互い遠慮するだろう。相手が嫌がるだろうからおすそ分けなんてしない。欲しいものは買えるから、それで十分だと。
つまり、都会の暮らしの豊かさも、それはお金で手に入る豊かさだ。
いなかではお金で手に入らないものをみんなで交換して暮らしを成立させている。
それは、お互いの信頼感があって成り立っていることだし、野菜を育てる、魚を釣るといった自分の時間を費やして手に入れた財産を交換しているのだ。
その交換経済が豊かなのかどうか、それは人によって判断が分かれるだろう。
お金で買える生活の方が便利だし、人類は便利な暮らしを求めて進化し続けてきたのだし、そのことを否定するのも難しい。
実際、いなかでは人が減っていて、都会では人が増えている。
どちらの暮らしが本当に豊かなのか。
ゆっくりと考えたいものです。

