私が小学生の頃林間学校にてとある地方に行ったときの話しですが、

私はバスの最後尾の席でした。
少し雨が降っていて山道を走行中
何名かで後ろを見てついて来る車等に
手をあげたり、ピースして後続車が
返してくれるのを喜んでいました。

そんな中1台のバイクが来ました。

当然のように手をふって見ていたら
そのライダーはバスを追い抜いて行きました。

何だよ無視かよー
つまんないなぁ

しばらくして後ろを見るのをやめ
ゲームしたり遊んでいたのですが、

生徒の大部分が寝てしまいました。

私はボーッとしていたのですが、
何やら視線を感じて後続車を見ました。

そこには先ほど追い抜いて行ったバイクがいました。

しばらく見ていたのですが、
ライダーはカッパを着ていて表情はわかりません。

どうせ合図してくれないんだろうな?
と思いながら眺めていたら

また抜いて行きました。

抜くとき横に並んだ時に私を見たような視線を感じました。

その時何気に疑問を感じたのですが、
ヘルメットに隠れているとはいえ
何故か視線を感じました。

目があっているような気がしていたのです。

そんなに気になりませんでしたが、
思い出すと不思議でした。

当時バイクが好きで良く雑誌を読んでいたのでバイクの種類は知っていましたが、

とても珍しいバイクだったのです。

後から気がついて写真撮っとけばよかった。
と残念がっていたところ、

急なカーブに差し掛かりバスはスピードを落としてゆっくりと走りました。

そのカーブに花が添えてあり
事故をしたバイクがありました。

バイクはひどい状態で燃えたような跡もありました。

あっビックリマーク

気がつきました。先ほど追い抜いて行ったバイクでした。

証拠はありませんが、先ほどのバイクでした。

全てがわかった気がしました。
さっきのライダーはこの世の者ではありませんでした。

もう一度言いますが、証拠はありません。
しかし私はわかったのです。

そのライダーが脳裏に浮かんだのが、

それからしばらくは事故車を見る度に
ライダーが手をふっている姿が浮かびました。