公務員採用試験に何とか合格した大学四年生息子。
私たちも正直ほっとしました。
中学2年の不登校からの引きこもり、高校中退、通信制高校卒業…と紆余曲折した道のりで、それはそれでコンプレックスのカタマリみたいな学生生活を過ごしてきたので、合格を友達に言いたくて仕方ない。
私達のアドバイスは…
「お姉ちゃんたちや、心療内科の先生、勉強をずっと見てくれた先生達には言っていいよ」
「あとゼミの先生も」
「でも同級生には敢えて言わない方がいい」
「そんな情報は言わなくてもあっという間に伝わる」
「自慢はみっともないし、祝福されるより妬まれる方が多いと思うよ」
息子の大学は、そう言うのも何ですか、偏差値も凄く高い訳でもなく、公務員試験の合格者もごく僅か。
息子の仲良し3人組みも、最初は一緒に「公務員採用対策講座」を受けていたのですが、最後は息子以外だれも残っていなかった。
皆、早々に諦めて、民間企業の内定をもらったそうです。
内定をもらった友達は、息子にご飯やら遊びに行くお誘いをしていたらしい。でも、息子はそれどころじゃなくて、やっと合格して誘ったら…皆「忙しくて」とか誰も付き合ってくれないらしい話しかけても来なくなったらしい
「自慢なんかしない方がいい」と言った、私たちのアドバイスの意味が少しは分かったみたい。(自慢はしてませんが)
要は皆「素直に祝福なんかしてくれない」という世の中の現実が見えた、という事。
嫌な言葉ですが、「他人の不幸は蜜の味」というのも世の中の一面を捉えています。
「本当に敵わないものと出会った時に、人は二つの反応しか出来ない。それは無視するか、媚びるか」
…これはある人から聞いた言葉。
悲しい現実として息子が友だちだと思っていた仲間は、実は本当の友だちではなかったようです。
ただ、姉たち他家族や親戚、お世話になった多くの皆様からは本当に祝福され喜んでいただけましたから、それで十分だと思います
今の大学のゾーンから別のゾーンに旅立つ時が来たのだという事。そして、そこには新たな出会いもあるでしょう。
息子は遅ればせながら卒論の仕上げにやっと入れました。
あと、卒業旅行には行けるのかな?
いずれにせよ、旅立ちの時が近づいています。
…そんな息子の近況でした。