東証後場寄り、一時下げ幅拡大 個人やヘッジファンドの売り観測

2013/05/16 12:57 日経速報ニュース 682文字
 16日の後場寄り付きの東京株式市場で日経平均株価は、下げ幅を200円あまりに拡大する場面があった。朝高後下げに転じた前場の値動きの悪さや、急ピッチの上昇が続いたことによる過熱感を受け、後場寄りのタイミングで株価指数先物に断続的な売りが出たという。新興企業向け市場銘柄など小型株の下落が目立っており、小型株を手掛けてきた個人投資家や海外ヘッジファンドによる売りが東証1部銘柄にも広がったとの指摘も聞かれる。
 後場寄り直後に一段安となった後は、押し目買いが入り、やや下げ渋っている。前引け時点で東証株価指数(TOPIX)の下落率が1%を超えたことから、日銀による株価の下支えを目的とした上場投資信託(ETF)買いの観測も出ている。
 TOPIXも一時下げ幅を拡大した。
 前引け後の東証の立会外で、国内外の大口投資家が複数銘柄をまとめて売買する「バスケット取引」は約380億円が成立した。市場では「売り買い注文は均衡で、相場全体への影響は限定的」(国内証券)との声が聞かれた。
 12時45分現在の東証1部の売買代金は概算で2兆4900億円、売買高は32億6221万株。東証1部の値下がり銘柄数は1504、値上がり銘柄数は175、変わらずは34。
 三菱UFJ、みずほFG、三井住友FGが引き続き安い。トヨタ、マツダ、野村、アイフル、ソニーも売られている。東証1部でもエイチーム、KLab、リブセンスなど小型株の下げが目立つ。半面、東電が上昇。住友不などの不動産株や、前日発表の決算内容が好感されている第一生命、オリンパスも引き続き高い。〔日経QUICKニュース(NQN)〕