長いので3つに分けます。それでも長い。全39作品。


 DSのゲームは動画が少ないので、紹介をちょっと頑張って書いてみます。
 例によってカッコ内が無茶苦茶ですが、原則星が多いほど面白いと思っているということでお願いします。


 Xbox360編:わたしとはこまるさん




悪魔城ドラキュラ~蒼月の十字架~

 (ハマり度:★★★★★/楽しい苦行:★★★★★)


 2Dサイドビュー型アクションRPG。


 PSで人気の高かった「月下の夜想曲」の流れを汲む、探索型アクションです。主人公は剣・槍・銃などの武器と、敵から奪った能力「ソウル」を駆使して戦います。
 この「ソウル」が今作の特徴。雑魚を含む、あらゆる敵から一定確率で取得が可能で、単に敵の攻撃を模した攻撃能力だけでなく、二段ジャンプや一時的なステータスアップなど多岐に渡っています。GCの「RUNE」に近いと言えば近いでしょうか。
 弱い敵のソウルだからと言って弱いということは無く、それぞれに全く違う特徴・使い勝手があるので、道中の戦闘がダレることなく新鮮に楽しめます。収集要素として楽しむこともできるので、気が向いたら全ソウル×9(同じソウルでも取得数によって能力が上昇します)を目指しても良いでしょう。






悪魔城ドラキュラ ギャラリーオブラビリンス

 (アクション度:★★★★★/燃え古代:★★★★★)


 DSドラキュラシリーズ2作目。現在シリーズ最新作で、同じくアクションRPGです。


 武器が得意で身体能力の高いジョナサンと、多彩な魔法が使えるシャーロット。2人のキャラクターを使い分けて進むのが特徴です。
 単に2キャラの切り替えだけではなく、協力して戦ったり(相方はオート)、一箇所に留まらせて遠距離支援させたり、魔法を使わせるために一瞬だけ登場させたりと様々に使いこなす事ができます。2人分の武器・サブ武器・防具などを別々に設定できるので、自分好みの戦い方を演出できるのが楽しい。


 シリーズの中でもアクションゲームとしての出来が秀逸で、歯ごたえのあるボス戦が楽しめます。道中もうっかりしてると結構死ねるかも。

 今までの作品はどちらかと言うと自分から制限をかけないとぬるい難易度だったのですが、今回は武器の使い分けなどをちゃんと考えないと難しくなっています。その武器も、道中偶然手に入るものがほとんど。手持ちの中から、状況に合わせた戦闘スタイルを考えていくアドリブ感と、それで何とかやっていける難易度のバランスが素晴らしいです。


 また、BGMの数曲を古代祐三さんが手がけています。どの曲か聞いてわかる位に古代節全開です。古代ファン狂喜。


 蒼月の十字架と合わせて、個人的にDSでおすすめしたい一番の作品です。今秋に最新作も予定されていますので、興味があったら是非遊んでみて下さい。






英語が苦手な大人のDSトレーニング えいご漬け

 (ヒアリング効果:★★★/出来なかったら中学やり直し:★★)


 ご存知、DS最初期の学習ソフト。はい、わたしも中学やり直しです。


 聞き取った英語をペンで記入していくのが主な流れです。単語~10語程度の短文まで。


 一日一回、自分の英語力を診断するモード、自分のレベルに合わせて何度も学習できるモードや、正確さ速さを磨くためのミニゲームなどがあります。ワイヤレス通信を使った、単語聞き取り対戦モードもあります。その対戦が面白くて購入しました。学習はあんまりやっていないです。


 きちんとやれば、それなりに効果はあると思います。これで単語を覚えて、英語のヒアリングプログラムを聞いたり英字新聞を読んだりすればいいのではないでしょうか。かなり投げっぱなし。






エレメンタルモンスター~五柱神の謎~

 (独創性:★★★★/バランス:★★★★)


 対戦型トレーディングカードゲーム。


 デッキ最低枚数1枚!の常識破りなTCGです。最大でも6+1枚。無茶苦茶です。


 ゲームシステムがかなり特殊で、よくできています。
 カードは全て1体分のユニットを表していて、さらに個別にコストが設定されています。このコストの合計値がリミットを超えないようにカードを組み合わせてデッキを組みます。言わば最大6体のパーティですね。

 リミット一杯までカードを詰め込めばよいという訳でもなく、余ったコストは特殊能力の起動に宛てたりすることもできます。


 戦闘はポケモン(カードじゃない方)にちょっと似ています。最大3枚のカードが前列に出て、さらにその中の1体がメインとして戦闘に立ちます。前列はオープン。後列は裏返し。
 カードにはそれぞれHPと素早さが設定されていて、大抵複数の攻撃能力を持っています。コマンドを選んで、素早さの高い方から行動するのが基本の流れ。カードが倒されると、後列のカードをオープンして交代です。相手を全滅させた方の勝ち。


 メインの戦闘以外にも、戦闘に出ていない前列カードの特殊能力を起動したり、後列から前列にオープンされるのと同時に能力が発動されることで戦闘に介入できます。
 相手が何のコマンドを入力したかは戦闘が始まってみないとわかりませんので、相手がどう動くか、目の前のカードを倒した後、オープンされるカードは何なのかを推理して戦う必要があります。この、見えている部分と見えていない部分を同時に読み合いながらの駆け引きが非常に面白い要素になっています。


 強いて難を言えば、カード入手の面倒くささと、同じ素早さ同士のカードが行動した際どちらが先に動くかの判定が「入力の速かった順」になることでしょうか。
 後述のカードヒーローよりも、メタやバランスの面でよく出来ていると思います。様々なデッキがあって、様々な弱点がある、良いTCGの見本のようなゲームです。






押忍!闘え!応援団

 (バカゲー:★★★★/手が邪魔:★★★★)


 タッチペン使用の音ゲー。


 楽曲の拍に合わせて、画面の様々な場所に表示されるマーカーをペンでタッチしたり、スライドさせたりします。使用楽曲は「リンダ リンダ」「ガッツだぜ!!」「太陽が燃えている」など、熱いナンバーがメイン。


 一曲一曲がストーリー仕立てになっていて、時には受験生を、時には潰れそうなラーメン屋を、果てには隕石の迫る地球までを、応援によって励ましてピンチを乗り切るという内容になっています。
 曲の前後や前奏間奏部分にはコミック調のストーリー展開部があります。これがまた熱いやらおバカやら漢くさいやら。笑えるものもあればガチで泣けるものもあり、感情移入して思わず叫んでしまいたくなる場面もあり。

 クールでスタイリッシュな音ゲーとは正反対の味付けがされていて面白いです。島本和彦の漫画や、昔あった格闘ゲーム「私立ジャスティス学園」などが好きな人はハマれると思います。






燃えろ!熱血リズム魂 押忍!闘え!応援団2

 (やっぱりバカ:★★★★/やっぱり手が邪魔:★★★★)


 シリーズ第2弾。というより、1作目があまりにも売れなかった「隠れ名作」だったので、続編が出たことに驚き。


 基本的なシステム部分は前作と全く変わっていません。楽曲とストーリーが入れ替わった新バージョンです。使用楽曲は「全力少年」「バンビーナ」「世界はそれを愛と呼ぶんだぜ」など。やろうと思う方は、好きな楽曲が入っている方を選べば問題ないと思います。

 ただ、難易度は2の方が大分上だと思います。1はオールクリアできましたが、2は最後数曲の所で詰まって投げてしまいました。


 進歩も退歩もしていないので、面白さは健在。曲の前奏部分で応援団が「バァーーーン」と出てくる度に笑ってしまいます。


 それと前作にも言えることなんですが、楽曲の歌い手はオリジナルの人じゃないです(175Rだけは本物。タイアップなので)。誰か知らない人が歌ってます。それぞれ味があっていい歌い手さんだと思いますよ。






超執刀 カドゥケウス

 (極め系:★★★★★/何回投げてもまたやってしまう:★★★★)


 現在4作に渡る手術アクションの、記念すべき一作目。


 手術アクションって言ってもピンとこない人もいるかもしれませんね。古くにはPCで「Life and Death」というゲームがあって、あれと似ていると言えば似ているのですが・・・。
 様々な内容の手術を、器具を選択しながらペン操作で行っていくというゲームです。患者のバイタル(HPみたいなもの)が状況によって変化するので、患者を死なせないように手術を成功させるのが目的。
 例えば、腫瘍をドレーンで吸引して、小さくなったところをメスで切除。ピンセットでトレーに運んだ後、切除痕に人工膜を貼って薬剤で定着。周りに出来ている小腫瘍はレーザーで焼却後、さらにその傷を処置・・・といった具合です。


 難易度はかなり高いです。手際よく、正確にやっていかないとすぐゲームオーバーになります。以前2のレビュー記事で書きましたが、ジャンルは新しくても、その根底にはるのは挫折と克服の反復が面白い、古典的なアクションゲームのそれです。最近ぬるいゲームや紙芝居ゲームばっかりで物足りない方、是非どうぞ。






救急救命 カドゥケウス2

 (バランス調整:★★★★/その先にある絶望:★★★★★)


 DS→wii→wiiときて、シリーズ最新作はまたDSに戻ってきました。
 主なところは単体レビュー がありますので、そちらをご覧下さい。


 2作目から難易度設定(途中変更可能)がついたので、苦手な人でも遊びやすくなっています。今までのどれかを経験していれば、ストーリー部分は何度かつまづきながらでも案外すんなりクリアできると思います。ちなみに、一作目は全編つまづきっぱなしでした。
 ただ、クリア後に控える裏面だけは別格です。恐らくシリーズ最高難易度ではないでしょうか。もうこれ以上手を速く動かせない、と思うさらに2歩くらい先に進まないとクリア出来無そうな感じです。手順を忘れて1秒躊躇しただけで死ぬ場面ばかり。面白いけど理不尽!






逆転裁判 蘇る逆転

 (演出:★★★★★/デタラメ裁判:★★★★)


 弁護士・成歩堂龍一となって、無実の依頼人の無罪判決を勝ち取る法廷アドベンチャー。


 何話かの章別構成になっていて、毎回毎回絶対絶命のピンチにまで追い込まれてしまっている被告人を助けるため、真実を求めて捜査と推理を進めます。


 物語は事件に関する調査や聞き込み、証拠品の探索を行う捜査パートと、法廷でウソの証言を暴いて真実を勝ち取る法廷パートに分かれていて、それを交互に行うことで進行していきます。


 推理モノとしての難易度は低く、一本道なので根気良く色々試していけば物語は進んでいきます。要はお話を見せるゲームなのです。

 ストーリー展開と演出が絶妙。ギャグ:シリアスで8:2くらいで基本はギャグ路線。それだけにシリアスに入ったときの盛り上がりがすごい!特に章終盤では毎回激しい逆転劇の応酬になるわけですが、二転三転する法廷バトルはまさに手に汗握る展開です。BGMの使い方もうまいです。盛り上げに一役買ってます。


 あ、法廷の内容に関するリアリティはゼロです。こんな裁判ないです。でも面白いから許す。じゃないとゲームとして成立しないし。






逆転裁判2

 (同上)


 シリーズ2作目。


 連続ドラマのように一本のストーリーが続いているわけではないのですが、登場人物は一緒だし漠然としたつながりのようなものはあるので、敢えてこれからプレイする意味はないと思います。


 キャラが立っているのがいいですね。印象深いキャラクターばかりです。性格付けなどはかなりデフォルメされていて、リアルな人間味という意味ではかけ離れているのですが、ギャグメインのお話なのでこれで良いかと。






逆転裁判3

 (やっぱり同上)


 そして3作目。1からの流れはこれで完結するので、三部作の最後ということになります。


 三部作の最後ということで、今までのものよりもストーリーの結びつきが強く、個々の人物やその背景に焦点を当てた物語となっています。


 逆転裁判シリーズは、BGMの人気も高いです。最近ゲームミュージックは市場として下火になってしまっているのですが、サウンドトラックはもちろん、オーケストラやジャズアレンジ、さらには東京フィルハーモニーを招いてのオーケスラコンサートや、それを生録音したコンサート音源などたくさんのCDが発売されています。






逆転裁判4

 (新キャラ:★★★/超展開ストーリー:★★★★)


 現時点の最新作。


 前作までのキャラを一新、主人公やそのパートナーも全く新しいキャラクターとなって新シリーズスタートになりました。


 でも、新キャラはどれも前シリーズの魅力に負けているような・・・。パートナーの女の子は可愛いんですけどね。
 肝心のトリック部分に致命的な矛盾がある章もあったりして、ちょっと作り込みの甘さを感じます。


 3まではGBAからの移植だったので、音源もGBAそのままでした。4からはDSの音源を使用しているため、音質はクオリティアップしています。相変わらず人気があるのは3までの楽曲なんですけどね・・・。






GAME&WATCH COLLECTION

 (懐かしさ:★★/古い物が良いとは限らない:★)


 なつかしの「ゲーム&ウォッチ」の作品を3本収録したコレクターアイテム。


 クラブニンテンドーのポイント交換品。非売品です。


 ほんとの本当に、ゲーム&ウォッチの作品を再現しただけ。収録作品は「オイルパニック」「ドンキーコング」「グリーンハウス」です。
 どれも、延々と得点を重ねるだけのアクションゲームです。カタルシスも爽快感も別にないです。昔は、画面でキャラクターが動いているだけで感動したんだなぁ、と思わせてくれる作品でした。ゲームってちゃんと進歩したんですねぇ。ファミコンからは何も変わってないと思いますが。






激闘!カスタムロボ

 (ネット対応:★★★★★/バランス:★)


 パーツを組み換えて自分だけのロボットで戦う、対戦ロボットアクション。
 N64→N64→GC→GBAときて、DSでの5作目です。


 ジャンルとしてはアーマードコアシリーズに近いものがありますが、全く別物です。
 なるべく難しい操作を排して、パーツの変化に富ませています。戦術要素が強く、ガン・ポッド・ボムの3種類の武器を同時に使い分け、それぞれに違う攻撃範囲を組み合わせて相手の退路を塞ぎ、攻撃を当てていくための「手順と立ち回り」が重要なゲームです。


 さて、どう評価したものでしょうか。初のネット対応で、自宅にいながらにして気軽に対戦できるようになったのはものすごい進歩だと思います。
 しかしバランスが悪い!とにかく悪い!一部の凶悪なパーツを封印にでもしないとまともに対戦にならないくらい、パーツごとの調整がされてないです。【怒り狂う上官】だけ何の制限もなしに4/4になってるくらいのおかしさです。
 対戦相手はネットの向こう。意思の疎通を取る手段もありませんので、果たして強パーツを使っていいものか、使われたらどうするか、そんなことばかり気になってストレスが溜まります。
 ご丁寧に、バランス調整:猿楽庁(ゲームのバランス調整・テストプレイを専門に行っている会社です)と書かれています。カルドの時もそうだったし、本当に何やってるんだ猿・・・。






高速バトル カードヒーロー

 (ずっと待ってた:★★★★★/対戦環境:★★★★)


 トレーディングカードゲーム。任天堂謹製。
 まさかの続編その2。初代GB版なんてワゴンの常連もいいとこ。今でも在庫が溢れ返っていて新品480円とかで買えるのに、本当にびっくりです。いや、嬉しいんですけど。


 素直に面白いです。ABCD住人の方もたくさんプレイしておられますね。発売当初はネット対戦も活気があって、人口も多かったので十二分に対戦を堪能することができました。


 内容は・・・説明する必要あるのかな。攻撃防御の主役であるモンスターカードと、補助的な役割を果たす魔法カードからなるデッキを組み、1対1で対戦します。
 前衛2体、後衛2体からなる陣形を組み、マスター(プレイヤー)は前列中央に位置します。モンスターの召喚や魔法カードの使用などには「ストーン」と呼ばれるリソースを使用し、これは毎ターン自動的に3個支給されます。
 モンスターの攻撃や魔法カードで攻防を繰り広げ、相手マスターのHPを0にすると勝ちです。
 モンスターカードには前衛に向くもの、後衛に向くもの、補助的な能力に長けたものなど様々な種類がありますので、前衛後衛の配置を考慮してデッキを組むのがポイントです。


 エレメンタルモンスターがメタと読み合いのゲームなら、こちらはいかに相手を包囲していくかの手順を積み重ねる戦術ゲームです。一発逆転の要素は基本的になく、細かい有利不利の状況セッティングとアドバンテージを積み重ねていくゲームです。
 ガチガチのリソース戦であることと、カード種が少ない割に上位下位互換の関係になっているカードが多いので、デッキパターンが画一化しがちなのがちょっと残念なところ。その点ではエレメンタルモンスターに分がありますね。あちらは残念ながら売れませんでしたが。