「ばぁちゃんがいない!外に行ってる!!」


忘れもしないあの母親の大きな声。

深夜1時。

私は当時12歳。姉は15歳。


鬱、認知症の祖母に家族全員が心労していた冬。


毎日手を祖母と縛って寝ていた母。神経質な母。

縄を解く祖母に気付かないことなんてなかった。

どれだけ疲れていたのだろうか。


やばい。死んでるかも。

全員が同時に思った。

マイナス10℃ほどのいつもの北海道の夜。

寒さなんて感じなかった。