平成10年の晩秋、私は脳内出血で倒れ、一週間後に集中治療室で目覚めました。

朦朧とした意識の中で、自分が取り返しのつかない状態にいる事を把握するのに、そんなに時間は掛かりませんでした。

ただ全体に麻痺した状態で、肉体の苦痛はほとんど無く、その反面どうしてあのまま死ななかったのかとの思いがこみ上げて来ました。

それから一週間、集中治療室を経て更に中間の部屋を経て、相部屋に移されたのは20日後でした。

その間にもリハビリが始まっていましたが、何がどうだったか殆ど覚えていません。

相部屋に移されても、ベット起こすと、支えをしないと倒れてしまうと言った状態でした。