リーマン破綻かAIG救済などの問題で、今は大忙しです。

ニュースではあまり触れられていませんが、米国によるAIG救済の本質をたどると、とんでもないことが起きていることがわかります。つまりAIGが破綻した場合、世界中の金融機関がお金を貸し出さなくなります。クレジツト流動性が極めてタイトになる。


今、金融ディリバリブの象徴である「CDS(クレジット・デフォルト・スワップス)」市場が崩壊するからです。

現在6000兆円~8000兆円といわれている元本取引総額があまりにもでかすぎる。レバレッジにより膨らみすぎていた。例えばモノラインなどわずか2.2兆円でザプライムの元本を保障していた位。

AIGが胴元の市場なので、機能停止した場合「強烈な貸し渋りが発生」株式・現物・債券取引がほぼ停滞。

早い話が資金元保障機関が停止すれば、レバレッジが効かなくなり、デリバリブ取引ができなくなってしまう。


欧米の得意技である。「ヘッジファンド、金融工学、が破綻?」1980年代に逆戻りです。http://kimuratakeshi.cocolog-nifty.com/blog/2008/05/post_013a.html



私から言わせてもらえば「ざまー見ろ」です。(笑)


競馬も金融も所詮は「バクチ」でした。(笑)


膨張する「金融ギャンブル」=CDS、邦銀も57兆円の取引

9月18日19時0分配信 時事通信


 米政府・当局による保険最大手AIG救済ではデリバティブ(金融派生商品)「クレジット・デフォルト・スワップ(CDS)」が注目された。企業の破綻(はたん)リスクを売買するCDSは投資に対する保険効果を持つとされ、市場の混迷を背景に、世界的に取引が増加。国内でも大手銀行の取引残高(想定元本ベース)は5541億ドル(約57兆円)と1年間で倍増した。一方、CDSに深入りした米金融機関の危機が続く中、保険機能を維持できるのか懸念がくすぶっている。
 ◇ギャンブルに酷似
 世界のCDS残高は2007年末時点で62兆ドル強(約6500兆円)と2年間で4倍近くに膨張した。邦銀も昨年夏以降、金融市場が動揺する中、投資リスクを回避する狙いから、こぞってCDSを購入。日本銀行によると、大手銀行など13金融機関のCDS残高は今年6月末で5541億ドルと昨年6月末(2700億ドル強)から倍増した。
 しかし、CDSは相対で取引・転売され、対象企業の債券を保有していなくても購入できる。理論的には誰でも大手企業の倒産リスクに投機でき、ヘッジファンド関係者は「保険よりも、競馬や選挙など何にでも賭けられる英国の賭博『ブックメーカー』に仕組みは近い」と指摘する。 




クレジット・デフォルト・スワップとは?

クレジット・デフォルト・スワップ(Credit Default Swap)は、貸付債権の信用リスクを保証してもらうオプション取引です。従来の銀行保証をデリバティブに作り変えたもので、貸付債権にデフォルト(債務不履行)が起こった際に、その損害額を保証してもらいます。

信用リスクを回避しようとする者をプロテクション(保護)の買い手、保証を与える者をプロテクションの売り手と呼ぶことにすると、クレジット・デフォルト・スワップは、プロテクションの買い手が、売り手にプレミアムを支払って、ローン債権の返済の保証を得る取引です。プレミアムの支払方法にスワップ(交換)の形式が利用されるところから、一般にクレジット・デフォルト・スワップと呼んでいます。他に、デフォルト・プット(Default Put)、とかデフォルト・プロテクション(Default Protection)ともいいます。

クレジット・デフォルト・スワップの具体例を取り上げてみましょう。
A銀行が、ある企業に貸付(期間3年・10億円・金利LIBOR+0.30%)をしているとします。企業が倒産した場合に貸付金が返ってこないことを懸念するA銀行(プロテクションの買い手)は、B銀行(プロテクションの売り手)と、貸付金の保証契約を交わします。これがデフォルトスワップです。
企業が倒産した場合、B銀行は企業のかわりに、10億円をA銀行に支払います。そのかわりにA銀行は、B銀行にプレミアムを支払います。プレミアムの支払いは、3年分を一括して払うのではなく、1年ごとの金利の支払いという形で行います。

A銀行(保証の買い手)
企業の倒産が心配

10億円を貸付
LIBOR+0.30%

企業

LIBOR ↑↓ LIBOR+0.20%   

B銀行(保証の売り手)

10億円の保証契約

 

A銀行は、想定元本10億円に対して、LIBOR+0.20%の金利をB銀行に支払い、B銀行は、LIBORをA銀行に支払います。つまり、B銀行は、1年間に0.20%のプレミアムを受取ることになります。
これは、B銀行からすると、企業に10億円の貸付をLIBOR+0.20%の条件で行ったのと同じ結果になります。LIBORで資金を調達し、0.2%のスプレッド(利鞘)を上乗せして貸し出したのと同じになります。
B銀行は、企業が倒産しなければ、受取ったプレミアム0.2%が儲けとなり、保証というオフバランス取引で収益を得ることができます。しかし、契約期間中に企業が倒産した場合には、B銀行はA銀行に10億円を支払わなければなりません。実際にリスクが発生すると大きな損失となるため、企業の信用力がよくなければ、B銀行は、もっと大きなプレミアムを要求することになります。

A 銀 行
保証の買い手

企業に10億円貸付(LIBOR+0.30%を受取る)

B銀行と10億円の保証契約、LIBOR+0.20%支払う

企業が倒産したら、B銀行から10億円受取る

B 銀 行
保証の売り手

A銀行からLIBOR+0.20%を受取る
A銀行にLIBORを支払う

企業が倒産したら、A銀行に10億円支払う

LIBOR(ライボー:London Inter Bank Offered Rate)は、ユーロ市場における、ロンドン銀行間出し手レートです。国際金融取引の指標として利用されています。





保証の売り手(A)→投資家→AIG~破綻・・・・・ざまー見ろである。

きっとAIGの経営首脳陣はギャンブルが苦手で素人だったと思います。

競馬も本命サイド→リスク減


大穴サイド→リスク高。~すべての事象においては必ず不確実性がある。つまり本命レースばかりでなく、とんでもない穴馬が馬券に絡んでくることです。今回の穴馬は「サブプライム号」でしたね。AIGの経営首脳陣はきっとCDSにおいては大穴は存在しないと思っていたのではないでしょうか?私から言わせてもらえば「ズブの素人」集団でした。