おはようございます。
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相占術師の最上あかりです。
不定期更新の最上あかりってこんな人。
これまでのお話はこちらから
最上あかり物語①
最上あかり物語②
本日は幼少期についてです。
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最上あかり物語③ author by 孫田 博美さん
完璧主義で厳しい両親のもと、
「良い子供」を演じていた私。
そんな中で私の唯一の心の支えは
同じ境遇だった姉の存在でした。
姉は、私と同じように、
いや、私以上に「良い子供」を演じていました。
美しく、あまり表情の変わらないクールで知的な姉。
私から見れば完璧で優しくて大好きでした。
両親が陰でひっそりと離婚について話すのを見ては
二人でひっそりと泣いて気づかないふりをして
どうしたら二人で一緒に生きて行けるのかと考えて、
一緒に風呂敷に通帳と判子を包んで家出の計画をした事もありました。
頼り甲斐のあり完璧な姉。
しかし大人になって思い返せばその「良い子」ぶりは
少し常軌を逸していたかもしれません。
私が小学校に入学した際は、
姉はわざわざ職員室に出向き私の担任の先生へ
「1年〇組、担任の○○先生ですか?
私は、最上あかりの姉の最上○○と申します。
本日より妹をよろしくお願いします。」
なんて、挨拶に行っていたこともありました。
でも、もちろん姉だって、
本当は中身は子供。
姉は、家でも外でも
完璧なまでの「良い子」を演じていました。
それはそれは完璧に。
本当は感情的な父の血をより濃く受け継いでいた姉は、
ふとした瞬間に、自分が抑えられないようでした。
私が赤ちゃんの時は
両親が目を離した瞬間に
両手で私の鼻と口を度々必死でふさいでいたそうです。
自分の記憶で一番古いのは3歳くらいの時
階段の上から「飛んで」と言って
後ろから突然突き飛ばされたのが最初でした。
それからは両親のいないところで
暴力を振るったり、激しい言葉で罵ったり、
食べちゃいけないものを無理矢理食べさせられたり。
ゆっくり寝ているのが怖いなと思うこともありました。
エスカレートするその行為は、
「死」を迫られるようなものもありました。
しかし、私は知ってしまっていました。
姉の優しさを。
心の声と闘っている辛さを。
何故その姉が私に暴力をふるうのか。
子供の私に考えられるのは
私が「いけない子だから」姉が困っているのだ。
息が詰まるような
両親との関係。
心のよりどころであり
大好きな姉からの心の叫びのような暴力。
みんなに迷惑をかけることしかできない無能…いや害虫でしかない、
自分の存在。
両親も私には手を焼いていたのか
「あなたは人をイライラさせることの天才ね」とよく言われ
姉からも
「あなたという存在が許せない。とにかく消えて欲しい」と
訴えられる日々。
どこにも逃げ場がなくなった私は、
「なんで生きてるんだろう。
こんなに周りを不快にしかできない私がなぜ生まれてなんて…」と
考えるようになりました。
そうやって考えた末、
私が見つけた「生きる意味」は、
「人の引き立て役になること」。
私は、可愛くもなく、賢くもない。
むしろ存在することで周りが不快だという。
でもね、こんな私みたいな
「落ちこぼれ」が「陰」として存在するから、
スポットライトに
当たることができる人がいるんだ。
影があるからより一層、光が輝けるんだ。
影って必要なんだよ。
みんな幸せになりたい。
輝きたい。でも、影だってなきゃ。だから影に完璧な影になるんだ。
当時の私は、
「クズになりきれ」が自分の合言葉。
辛い現実に意味付けすることでしか
日々を生き抜く術を知らなかったのかもしれません。
自分を励ますために日々唱えていた
「クズになりきれ」はいつしか自分は「クズでしか生きれない」と
勝手に自己暗示に掛けていたのかもしれません。
哀しくても、悔しくても
「涙は頑張った人にだけ与えられる特権。
だから私は泣けない」と唱えるうちに
いつしか涙があまり出なくなっていました。
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