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今回で、最後のお話となります。

アリサは、静かな森で、水の精のバレリーナと会い、一緒に踊って楽しい時間を過ごしましたね…。でも、暗くなってきたら、バレリーナは自分の住む所に帰ると言って消えてしまいましたね。

お話の続きです。
アリサはひとりになると、今まで水の精のバレリーナと踊っていたことが、現実とは思えなくなりました。外は更に暗くなってきました。又、遠くで犬の吠える声がしました。その声を聞いているうちに、アリサの意識はぼんやりとしてきました。又、犬の吠える声がしました。

アリサはハっと我に帰ると、そこは自分の部屋のソファーの上でした。
アリサは、夢を見ていたのです。
夢の中では、水の精のバレリーナと踊る事が出来ましたが、現実でもそれが出来るかどうか、アリサはためしてみましたが、残念な事に、全くダメでした。
(私が踊れたのは、やっぱり夢の中だけだったのね…)…アリサがそう、つぶやいた時の事でした。1本の青い羽が、床にひらひらと舞い落ちました。
それは、夢の中で水の精のバレリーナが、胸元につけていたと同じような羽でした。アリサは、不思議な気持ちになりました。それもそのはずです。
今まで体験したことが、夢なのか、現実なのか、わからなくなってしまったからです。しかし…アリサは嬉しくなって、青い羽を握りしめました。そのとき、(アリサ、夕食ができたわよ)…とお母さんの声がしました。アリサは、リビングへ行くと、お母さんはアリサの持っている美しい青い羽を見て、(何なの、それ?)…とたずねました。アリサは、自分の体験した素晴らしい出来事は、ナイショにしておこうと思ったので、(ううん…何でもないの)…と言ってごまかしました。

アリサは、又、あのバレリーナと会って一緒に踊りたいと思いました。

(でも、私だって間違いなくバレリーナよ。そう、私は踊ることの出来ないバレリーナなの。それで良いことにするの!!)…アリサはそう割り切って、今後の人生を、コンプレックスなしで、強く生きていこうと、固く決心しました。

(終わり)

皆様…いかがでしたか?
私の書くお話は、少し暗い部分が出てしまう傾向にあります。
最後まで、お付き合い下さり、本当にありがとうございました(^^)/

又、これとは全く違うお話を、紹介したいと思います。