うちの子の名前はころにゃんでした。
まるくておちゃめで元気な美人でした。
性格はコギャルそのもの。
グレーに金茶がちょっと入ったふわふわ系。
女の子だったけど「にゃんにゃんくう～ん」とデレデレして声をかけると、
上目遣いにぼくを見上げ、にゃ～んとないて、前足でトントンと交互に床をたたく仕草をしました。
藤のバスケットに入って、よく昼寝をしてました。
バスケットの縁に片手をかけて、まるいおなかをぽこんと出して、まるでオヤジみたいでした。
見てるとちょっかい出したくなって、おなかをチョンとつついたりすると、まんまるい目を開いて
ぼくをにらみ、ソッコーでねこパンチをくらいました。
ころにゃんは三人兄弟の末っ子。
真ん中は男の子で、元気な黒。まるまるしていて、性格は一本気で負けず嫌い。
ちょっとでもからかうと、むきになって怒りました。
一番上はお姉さん。大人びて美人できれいな毛並みのミケねこでした。
たぶん人間のぼくなんか子供っぽいと見透かされてたみたいで、遊ぼうと誘っても
その優雅な毛並みをみせびらかすようにして行ってしまうのでした。
やがてころにゃんはぼくのアパートで一緒に暮らすようになり、楽しい日々が続きました。