宇宙の音

みなさん宇宙に音はあると思いますか？

宇宙は“無音の世界”だと思われがちです。
映画の宇宙戦争シーンではドカーン！と音が鳴り響きますが、実際の宇宙空間には空気がありません。
宇宙には“音”が存在するというのです。
それはいったい、どういう意味なのでしょうか？

音は伝わらないのに、「宇宙の音」がある？

音とは、空気などの物質が振動して伝わる波（音波）のこと。
真空の宇宙では空気がないため、私たちの耳に届くような音は存在しません。

しかし宇宙空間には、プラズマ（電気を帯びた粒子)が満ちています。
このプラズマが磁場の影響を受けて振動することで、電磁的な波が生まれるのです。
この波を観測し、周波数を人間の可聴域に変換すると
なんと、“宇宙の音”として聞くことができるのです。

NASAがとらえた「惑星の音」

NASAは実際に、木星・土星・冥王星などの周囲から届いた電波データを音に変換しています。
その結果、私たちは**宇宙の“声”**を聴くことができるようになりました。

• 🌠 木星の音：低くうねるような電子の唸り声。まるで深海の底にいるよう。

• 🪐 土星の音：キラキラとした電子音が鳴り響く、不思議な宇宙のシンフォニー。

• 🌌 ブラックホールの音：NASAが2022年に公開した「ペルセウス座銀河団のブラックホール音」は、
  　人間の耳では聞こえないほど低い“低音”を10億倍に引き上げて再生したもの。
  　その音は、まるで宇宙そのものが唸っているかのようでした。

• NASA公式サイトでは実際にこれらの「Sounds of Space」を聴くことができます。

宇宙の音・まとめ

• 宇宙は空気がないので、人間の耳では音は聞こえない。

• でも、電磁波やプラズマの振動を通じて「宇宙の音」が存在する。

• NASAは木星や土星、ブラックホールなどの“音”を実際にデータ化して公開している。

• 宇宙の始まり（ビッグバン）も“音の波”で満ちていた。

• 宇宙は今も、見えない“振動の音楽”を奏で続けている。