運営上、様々な問題があると言われている韓国・仁川アジア大会。
確かに、色々な問題がありました。
昨夜の陸上女子4×100mリレーでも、日本チームのアンカー福島選手の
名前が外国の選手の名前になっていて、ギリギリまで福島選手は競技役員数名から
解放されずに、レースに集中する時間を与えなかった、
とも見えるのは、日本チームへの動揺を誘う作戦(?)とも思えたりします。
何故なら、日本人の常識と日本チーム・コーチ陣の
日頃から身についている習慣として、オーダー提出の際には、
マネージャー、サブコーチ、コーチ、ヘッドコーチと
確認作業がされている筈ですので、基本的には、
大会運営側のミスとしか考えられない出来事でした。
日本人が、日本選手のオーダー用紙に、外国人の名前を書くことは
やっぱりあり得ないですから。
それは、それとして、そんな事態でも慌てない為には、様々なケースを想定した準備が必要になります。
アジア大会 「照明を」と依頼も韓国人「担当者帰った」と拒否
韓国・仁川で開催中のアジア競技大会だが、その運営には多くの疑問符が付けられており、各国から「国際大..........≪続きを読む≫
今回のアジア大会でゲスト解説をしている高橋尚子さんが、タイのバンコク・アジア大会で
炎天下の中、歴史的な快走をしたのを覚えている方も多いと思います。
当時としては、女子マラソンの常識を破る走りに、世界中が驚きました。
あの舞台での活躍で、一躍、世界のトップランナーの仲間入りをしたのは言うまでもありません。
しかし、あの快走の裏には、大きなハプニングがあったのを知っている方は少ないと思います。
炎天下でのレースの為、スタート時間が早く、その分、朝食も3時台に食べる事にしていました。
現地の日本食屋さんに頼んで、朝食弁当を用意して貰っていたのですが、待てど暮らせど届きません。
高橋選手が朝練を終えても、朝食は届かず、朝食の手配を任されていた若いコーチは大慌てをしていました。
その様子を見兼ねた小出監督は、もしもの時の為にと用意してきた、チンするだけ食べられる佐藤のご飯と
缶詰を持ってきて、「これならあるけど、これでもいいか?」と高橋選手に訊きました。
高橋選手は、笑顔で「それで十分です!ご飯とおかずがあれば大丈夫です。ありがとうございます!」と
答えて、美味しそうに食べたそうです。
ちなみに、もう一人の代表選手も朝食がないので、小出監督と高橋選手は、その選手にも分けてあげたそうです。
普通なら、レース当日の朝のハプニングで、しかも結果を左右する朝食がなければ、
大抵の選手は、動揺しますし、普段通りに出来ない事がストレスとなって、メンタルダメージがあります。
しかし、高橋尚子さんは、笑顔で対応し、食べられるだけで、私は幸せです。ありがとうございます!
とスタッフを安心させたのは、その後も、日本チームでは伝説となりました。
勿論、一番の功労者は、もしもの時の為に…と誰にも言わずにバックアッププランを用意していた小出監督です。
一歩外に出れば何が起こるか分からない。
備えあれば憂なし。
そういう綿密な計画とアクシデントにも揺るがない強固なチームワークが、世界一の選手を生んだのでしょう。
きちんと準備をしていれば、目くじらを立てたり、精神的に不安になることはありません。
慌てなくても済む準備は、し過ぎることはないと言うお話でした。
残された競技に参加する選手達にも、諸々の問題に負けずに、頑張って欲しいですね。