昨夜の世界陸上の放送で、女子マラソンの結果について
高橋尚子さんが、こんなコメントをしていました。
「あのペースで進んでいたら、途中から
アフリカ勢がスパートするのは分かっていたはず。
もっと早くスパートするとか、
レース展開を計算して走らないといけない」
私は、レース直にこのブログで
世界との差という記事を書きました。
「赤羽さんの5位は立派」
「暑さの中で29分台は素晴らしい」
そういうご意見を沢山頂きました。
その記事にも書いていますが、
私も出場した選手5人は、皆良く頑張ったと思います。
健闘は十分に讃えた上で、更に一層の飛躍を期待する為に
世界との差について触れたのです。
私は知り合いの陸上関係者に、レース後にこう話していました。
「Qちゃんや千葉ちゃんなど、現地に居た先輩が
『良く頑張ったね。もう少しだったね』
『次はメダル目指して頑張ってね』なんて
甘い言葉で労うのではなく、
愛情を持って厳しく何が足りないかを
言ってあげないといけない」
その言葉が通じたのかどうか分かりませんが、
高橋尚子さんの昨日のコメントを聞いて
とても嬉しかったし、それこそが今の日本の選手達に
伝えて欲しい言葉だと思いました。
高橋尚子さんが、先輩として先駆者として
後輩たちに伝えてあげる言葉は重みが違います。
1996年~2004年頃までの日本女子マラソン界のレベルは
今よりもはるかに高かったです。
10~15年前のレベルから落ちているのが現実なのです。
この状況を打破する為にも、
かつて世界のトップに立った選手達の声が
もっと後輩たちに届く場が必要だと思います。
来年のロンドン五輪。
中途半端な強化策よりも
先輩達の声を集結して、現役の選手の心に届けた方が
遥かに効果があると、私は思っています。