最も広く用いられている視標がランドルト環

最も広く用いられている視標がランドルト環

最も広く用いられている視標がランドルト環

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静止視力を測定する方法として日本において最も広く用いられている視標がランドルト環(ランドルト氏環)である。これは大きさの異なるC字型の環の開いている方向を識別することによって、2点が離れていることを見分けられる最小の視角を測定するものである。ランドルト環はフランスの眼科医エドマンド・ランドルト (Edmund Landolt 1846-1926) によって開発され、彼の名前がそのまま名称となっている。1909年にはイタリアの国際眼科学会で国際的な標準視標として採用され、国際標準ランドルト氏環と呼ばれる。



ランドルト環は黒色の円環で、円環全体の直径:円弧の幅:輪の開いている幅=5:1:1のサイズである。視力は分単位で表した視角の逆数で表す。例えば、5mの距離から約1.45mmの切れ目を判別できると視力1.0となる。日本では直径7.5mm、太さ1.5mm、の円の一部が1.5mm幅で切れている環を5m離れたところから見て正確に切れている方向がわかる能力を「視力1.0」としている。ISOでは直径7.272……(循環小数)mm、太さ1.4544……(同左)mmという数値が規定されている。通常の視力検査表には視力0.1から2.0までのランドルト環が描かれている。数値の大きなランドルト環が識別できるほど視力が良い。遠点視力の測定には5mまたは3mの距離を離して用いる視力検査表が用いられる。



近点視力の測定も同様の原理である。ただし紙に印刷された視力検査表ではなく、機械の内部に投影されたランドルト環を用いて測定することが多い。



遠くまで見える目は疲れがち