「どうすんだよ。宇野」
日高の言葉に我に返り、口を開こうとする
「どうして、出来ないんだよ。バンド」
俺の言いたかった言葉を直也くんが言って俺は口をつぐむ。
そしてみんなが黙った時、ちあきが顔を上げた
「大丈夫。私にいい提案があるよ」
自信満々に言い笑う千晃を見つめて俺たちは顔を見合わせた
「あのね…」
「今度、ライブやるんで見に来てくださーい」
「お願いしまーす」
あれから2ヶ月
実彩子のいないままバンドで活動していた。
来週の土曜日にバンドでライブをやることになった。
でも、これは千晃の作戦の一部だった。
「いやー楽しみだなー」
「あいつが来なかったら虚しいけどな」
「そんなことあるわけないでしょー」
千晃はヘラヘラ笑い、スタンドマイクの前に立つ
「さ、とりあえず練習しよ」
ライブでは千晃が俺と歌うことになった。
まあ歌う気は千晃にサラサラないらしいが。
「じゃあ来週の月曜日、作戦実行ね」
楽しそうに帰っていく千晃を見つめ、自分も帰る支度をする。
こんなんで本当に大丈夫か…?
1人不安を抱えながら帰路へ向かった