今日は72歳の銭さんの病院受診の日、、、


いつも無表情の銭さん  車椅子に座り、足だけ動かし、座って自力でテケテケと歩くのが特徴の銭さん。

 周りから話しかけられたくない雰囲気を出して表情は硬く、車椅子と一体化しているぜさん。話しかけると二言目には怒鳴って返事を返してくる。銭さんは周りのみんなからも話しかけづらい存在になっている。何かの拍子に「大丈夫ですか」と確認すると「大丈夫に決まってるやろ見てわからんのか」とか言う返事を返してくるので誰も話しかけない。

 

 毎日朝1番に車椅子でてててと訪れて自分の便が親指ほど出たとか、自分の便が指1本出たとか便の報告をしてくる。


そんな銭さんと、今日は病院の日



病院の待ち時間が2時間を過ぎ、3時間を過ぎ‥

 こんなキャラクターの銭さんだったら待ってる間文句の1つも言いそうなのだが、なぜか言わない銭さん 言わずにうつむき加減でずっと待ってる銭さん。

 看護師さんが検査のやり方を間違えて、同じ検査を2回させられても文句を言わない銭さん。

 私は何かイメージと違ってこんな一面もあるんだなぁと思っていた、

 

 病院の帰りに銭さんが病院が終わり ほっ

 としたのか話し始めた。



 自分は昔、公務員だったと言う公務員の中の建物などを設計するところにいたそうだ。そんな銭さんが20代半ばで交通事故に遭いそれから車椅子生活になったのだと言う。20代半ば血気 盛んで、若者盛りの時に交通事故に遭い、寝たきりになり、その後はいろいろな病気を併発し 車椅子になった。

 私はなぜかそんな銭さんの話を聞いて


あぁ銭さんは病院慣れして、検査慣れしてるんだ、と思った。


 自分の体がうまく動かない慣れしてるんだ。

 常に病気のことを報告され慣れしてるんだ。

 諦めることをする事に慣れてしまっているんだ。


20歳半ばの頃から交通事故に遭い、それから病気続きの銭さんはいつの間にか病気と長い親友になって病院と長い親友になっていたのだろう。


病院の2、3時間の待ち時間なんて普通の事だったのだろう。


もう人生の半分以上は病院生活検査生活を続けている銭さん。 

私が想像も体験もできないようなことを彼は経験しているのだろうと思った。


そんな銭さんが得意な分野があるのだと言う。


それは数字の計算がすごく早くて得意だと言うので、私は買い物の割引とかの計算の仕方がわからなかったので聞いてみた。


するといとも簡単に簡単な何%の割り方を教えていただいた。やはり得意だったのだ。


 その時私は銭さんの笑顔を初めて見た。


私はその時思う。今は周りの人が嫌な思いを嫌われている。銭さんは若い頃ではそうでなく、何かいろんな事情があって理由があってそんな状態になったのだと思う。


だけど、そんな状態のままじゃなく好きなこともあり、昔のことも覚えてて、それを思い出したら不思議と笑顔になるんだ。私はそんな一人ひとりの小さな小さな笑顔1分でも2分でも内側から出していきたいと思った。